柏原明日架、涙の優勝スピーチ「両親には迷惑ばかりかけてきた」


母・友美さんと笑顔で抱き合う柏原明日架

母・友美さんと笑顔で抱き合う柏原明日架

 ◇女子プロゴルフツアー 報知新聞社後援 ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン最終日(29日、宮城・利府GC=6505ヤード、パー72)

 4位から出た、プロ6年目の柏原明日架(23)=富士通=が、7バーディー、3ボギーの68をマーク。通算10アンダーの逆転でツアー初優勝を飾った。約200人の大観衆に迎えられた最終18番の第5打。手が震えながらも約2メートルのウィニングパットを沈めると、何度も強く拳を握り「(6年は)長かったです。でも、今までで一番最高の瞬間でした」と勝利の味をかみ締めた。

 序盤は一時、自身を含む4人が首位に並ぶ大混戦。8番パー5で2オンを狙ってバンカーにつかまるも、第3打のアプローチをピン2メートルに寄せてバーディーを奪うと、3日間で初めて単独首位に立った。後半も「安ぱいではなく、しっかり攻める気持ちで9ホール戦おうと思っていた」。10、13、14番でバーディーを重ね、2位以下を寄せ付けなかった。

 プロ入り後から母・友美さん(47)はほぼ全試合に帯同し移動時の車の運転や食事面などをサポート。この日もゼリー飲料を手渡すなど、まな娘を支えた。5年以上かかった初Vには、涙が止まらなかった。優勝スピーチで、柏原は「これまでずっと応援してくれた人がいっぱいいる。本当に一人、一人の名前を挙げたいぐらい。結果でしか恩返し出来ないので、今日を迎えられて本当にうれしい」と語った。さらに「両親にはゴルフを始めた当初から迷惑ばかりかけてきました」と話し始めると、つぶらな瞳から大粒の涙があふれ出し約7秒間、言葉を詰まらせた。そして「感謝の気持ちとうれしい気持ちでいっぱいです」と感謝の言葉を述べた。

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