松山英樹、自己ワーストの1ホール9打…13位に後退も後半巻き返し4打差のV圏内


1番で9打を要して、ボールを見つめる松山英樹(カメラ・馬場 秀則)

1番で9打を要して、ボールを見つめる松山英樹(カメラ・馬場 秀則)

 ◆男子プロゴルフツアーダンロップ・フェニックス第2日(22日、宮崎・フェニックスCC=7027ヤード、パー71)

 3位から出た14年大会覇者の松山英樹(27)=LEXUS=は出だしの1番で自己ワーストとなる1ホール9打をたたいた。序盤の出遅れが響き75で通算1アンダー13位に後退したが、後半に3つバーディーを奪い、首位と4打差のV圏内にとどまった。賞金ランク1位の今平周吾(27)=フリー=と10年大会覇者の池田勇太(33)=フリー=が5アンダーで首位に並んだ。

 松山は出だしの1番でトラブルを招いた。第1打を曲げ右の林に放り込むと、ここからが悪夢の始まり。第2打は木の間を狙ったが前方の木に直撃し、レッドペナルティーエリアの側溝へ落ちた。1罰打を受けての第4打も再び木に当て側溝に落ち、また1罰打。第6打で枝に当てながら左ラフに出し、7オン2パット。「最善を尽くしたつもり。なかなか3回も木に当てることはない。運が悪かった」とため息をついた。

 21日の初日は大会自己最少スコアを更新する66をマークしたが暗転。アマ時代を含めツアー通算46試合目で、13年の東建ホームメイトカップ第3R12番の8打より1打多く、自己ワーストの1ホール9打をたたく「クインテュープルボギー」。1ホール5オーバーも自己ワーストで、このホールだけで5アンダーからイーブンパーに落とした。

 だが、巻き返しへ気迫は見せた。4番パー5の“直ドラ”。フェアウェー右からの第2打を2オン狙いで、ドライバーを握った。グリーンには届かなかったが、アプローチを約30センチに寄せてこの日最初のバーディーを奪った。後半も雨が降り続き「寒かった」と話す選手もいたが、15番からはレインウェアを脱いで気合。プロ野球元DeNA監督の中畑清氏(65)も見守る中、16番で3メートル、18番で1メートルのバーディーパットを決めて伸ばし「最後2つバーディーが取れたんで、あした以降につながったんじゃない」とうなずいた。

 一時は首位と7打差まで開いたが、75で通算1アンダー、4打差のV圏内にとどまった。第3Rは6月の全米OP覇者ゲーリー・ウッドランド(米国)と同組。「上位が伸ばさなかったので、すごくラッキー。あした、いいプレーをして、(首位)近くまで持っていけたら」。5年ぶりの大会2勝目をたぐり寄せる。

(宮下 京香)

 ◆松山の日本ツアーワースト記録

 ▽1ホール最多打数 13年4月の東建ホームメイトカップ第3日の12番パー5でのトリプルボギーでの「8」。

 ▽ハーフワーストスコア 日本ツアーでは、アマチュアだった09年6月の三菱ダイヤモンドカップ第2日、同年10月の日本オープン第3Rの「42」が最多。プロ転向後は、この日が13年東建ホームメイトカップ第3日の「41」に並ぶワースト。

最新のカテゴリー記事