◆大槻智春(29)=真清創設=初出場<関西オープン優勝>
今季の男子プロゴルフツアー最終戦のメジャー、ゴルフ日本シリーズJTカップは12月5日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCCで行われる。今季ツアー優勝者をはじめ賞金ランク上位の総勢30人が出場。「俺のトライ」と題して選手の挑戦をテーマに、全8回の連載で紹介する。
プロ9年目でツアー初優勝を果たした大槻は、「その年に勝った人しか出られない」と憧れてきた日本シリーズの出場権を手にした。「素直にうれしいね」と、喜びを爆発させた。
10月のZOZOチャンピオンシップで初の米ツアー出場。同大会で米ツアー史上最多タイの82勝を挙げたタイガー・ウッズ(米国)ら世界のトップ選手を間近で見て、最初は「テレビで見ていた人がいる」と憧れの人を前に胸を弾ませた。大会後には「海外に行きたい気持ちが強くなった」と明かした。
アマ時代は女子の比嘉真美子らとともにナショナルチームでプレー。以前から海外志向はあったが、ZOZO―を経て強くなった。来季は「欧州ツアーにも行こうと考えている」と見据える。だが、海外での長期滞在にあたっては、不安なことが一つ。「英語は全くしゃべれません。ちょっとでも理解できるように挑戦していきたい」。海外挑戦に必須となる英語の習得に“トライ”する。
昨年大会は日大で同期だった小平智が優勝。「テレビで見ていた。豪華なメンバーだった」と刺激を受けた。東京よみうりCCの印象は、「すごいコース。特に18番。映像を見ても劇的なドラマが詰まっている。僕もドラマを生めたら最高だね」。メジャー初制覇を世界進出の足がかりにする。(宮下 京香)
◆大槻 智春(おおつき・ともはる)1990年1月26日、茨城・神栖市生まれ。29歳。父の影響で7歳からゴルフを始め、鹿島学園高3年時の2007年に関東ジュニアで優勝。日大に進学もプロ転向するため10年11月に中退し、11年からツアーに参戦。昨季賞金ランク40位で初シードを獲得。家族は両親と姉。172センチ、94キロ。