谷口徹、23年連続賞金シードを逃し涙…通算4オーバー93位で予選落ち「すみません」


通算4オーバーの93位で予選落ちした谷口徹。22年連続で守った賞金シードを失った(カメラ・谷口 健二)

通算4オーバーの93位で予選落ちした谷口徹。22年連続で守った賞金シードを失った(カメラ・谷口 健二)

 ◆男子プロゴルフツアー カシオワールドオープン第2日(29日、高知・Kochi黒潮CC=7335ヤード、パー72)

 ツアー通算20勝の谷口徹(51)=フリー=が3バーディー、2ボギーの71で回り、通算4オーバー93位で予選落ち。昨年の日本プロ選手権優勝の資格で2023年までのシードを保持するが、賞金シードは歴代4位の22年連続で途切れ悔し涙を流した。賞金ランク32位の小田孔明(41)=プレナス=が66で回り3打差3位へ浮上。最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(12月5~8日・東京よみうりCC)の2年ぶり出場を狙う。初優勝を狙う小林伸太郎(33)=焼き鳥まさや=が10アンダーで首位。

 何度も修羅場をくぐり抜け、強気な発言で自らを鼓舞してきた51歳の目から悔し涙がこぼれた。「自分が何か…。すみません…」。谷口は予選落ち後、両手で顔を覆ってしばらく黙り込んだ。「今季が始まる時、ここまで悪い結果は考えていなかった」。関係者からタオルを手渡されると、あふれ出る涙を拭った。

 103位から予選通過を目指したが3バーディー、2ボギーの71にとどまった。フェアウェーキープ率(全体60位)とパーオン率(同99位)はともに50%で、平均飛距離は256・50ヤード(同90位)。カットラインに5打及ばず「ベストは尽くしたけど、自分が思っているようにボールがうまく打てない」と肩を落とした。

 今季は出場19戦で予選通過は7戦のみ。7月の日本プロ15位が最高成績だった。年間獲得賞金は433万1759円で、賞金ランクは自己ワーストの99位。圏内の65位まで約680万円差で、1997年から22年連続で保持してきた賞金シードを手放した。ツアー屈指のパット巧者も「若手もうまくなっていくし、現状維持では勝てない。ここ一番でうまく打てないホールが多かった。得意なショートゲームまでにいくまでの過程が悪かった」と唇をかんだ。

 9月の日本シニアオープンでシニア初優勝。昨年の日本プロを国内メジャー史上最年長の50歳で制した資格で23年まではレギュラーツアーの出場権を持つが、一流選手の証明である賞金シード陥落の喪失感は大きい。「優勝争いや上位でプレーすることが大事。オフに直して、来年また頑張りたい」。再起を誓って会場を去った。(榎本 友一)

 ◆国内男子ツアーの主なシード 〈1〉賞金王(翌年から5年間)〈2〉日本ツアー選手権森ビル杯、日本オープン、日本プロ選手権優勝者(翌年から5年間)〈3〉日本シリーズJTカップ優勝者(翌年から3年間)〈4〉その他の大会優勝者(その年と翌年から2年間)〈5〉賞金シード(賞金ランク65位まで。翌年1年間)〈6〉永久シード(1973年のツアー制施行後25勝以上)

最新のカテゴリー記事