今平周吾のギア変化の裏側を明かす…用具使用契約ヤマハ大西裕士氏


5番、2打目を放つ今平周吾(カメラ・生澤 英里香)

5番、2打目を放つ今平周吾(カメラ・生澤 英里香)

 ◆男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ最終日(8日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 今平周吾(27)=フリー=が1973年のツアー制施行後、史上5人目&最年少(27歳67日)での2年連続賞金王に輝いた。2年間、一番近くで支えてきた「チーム今平」の2人は、今平を「天才的」だと口をそろえる。17年から用具使用契約するヤマハの大西裕士氏(36)は、今季のギアの変化の裏側を明かした。

 今平は今季ツアー24試合に出場し、16度のトップ10入り。成績だけ見れば申し分ないが、意外にもクラブテストは17年に同社と契約後、最も多かった。基本的なクラブ14本の並びは昨季と同じだが、シャフトの硬さなどを取っ換え引っ換えした。特にドライバーに関しては「少しでも飛ぶものを」と、はじきや初速を探し求めていた。

 用具面での分岐点は11月のマイナビABC選手権。ドライバーのシャフトとパターを替えた。ドライバーは球の方向性に違和感を感じ、Sから1段階硬いXへ。その週から2位、2位、36位、優勝と結果が出た。17年に契約した当時もXは使っていた。ヤマハの大西氏は「しなりを少なくして安定感を出そうと。しっかり振り切れるようにデータ的にも飛距離も伸びている」と明かす。

 今平のクラブに関する知識は深く、具体的に「こうしたら、どうなりますかね」などと聞いてくる。形や性能、アレンジについても、自分の感じ取ったものを詳細な言葉で伝えられるという。大西氏は「天才肌。20代であそこまでの知識を持っているプロはあまりいません。藤田寛之プロ、谷口徹プロと同じくらいの感性を持っている選手ですね」と証言した。

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