倉本昌弘強化委員長は東京五輪延期ならば今秋ではなく、1年後、2年後を希望


都内で報道陣に対応したゴルフの五輪競技対策本部の倉本昌弘強化委員長

都内で報道陣に対応したゴルフの五輪競技対策本部の倉本昌弘強化委員長

 ゴルフの五輪競技対策本部の強化委員会が24日、都内の日本ゴルフ協会で開かれ、新型コロナウイルスの感染拡大のため、今夏からの開催延期が有力となっている東京五輪について、倉本昌弘強化委員長(64)は「ゴルフだけを考えれば(世界のツアーで試合が多い)秋は不可能。年をずらすのがいい」との希望を語った。

 もし東京五輪が今秋開催となった場合、国内男女ツアーは賞金王、賞金女王争いの佳境だ。国内を主戦場とし、五輪代表圏内の渋野日向子(21)=サントリー=や鈴木愛(25)=セールスフォース=、今平周吾(27)=フリー=らは難しい判断を迫られる。さらに、米男女ツアーも延期となったメジャーの開催などが噂されており、タイガー・ウッズ(米国)ら世界ランク上位のトップ選手の参加も不透明となる。

 また、延期開催の場合は、五輪会場の埼玉・川越市の霞ケ関CCの確保という課題も出てくる。予定通り今夏開催なら、霞ケ関CCは4月1日から9月まで営業を停止し、五輪開催に向けて万全に備えるはずだった。「1年後に延期となっても、コースを貸してもらえるのか。芝の状態を維持することが可能なのかどうか。話し合わないといけない」と倉本委員長は心配を口にした。

 東京五輪が延期された場合の各国の代表選手選考については、五輪ゴルフ競技を管轄する国際ゴルフ連盟の判断待ちという。「基本的には世界ランクをもとに、と決まっている以外はまだ連絡は無い」と倉本委員長。今夏の開催ならば、6月末の世界ランクをもとにした五輪ランクで決まるはずだった。今秋、1年後、2年後に延期となった場合、いつの時点での世界ランクをもとに代表選手を決めるのか。今後、大きな焦点となってきそうだ。

最新のカテゴリー記事