◇男子プロゴルフシニアツアー今季開幕戦 ISPSハンダ・コロナに喝!!シニア 第1日(30日、静岡・朝霧CC=6788ヤード、パー72)
約3か月遅れで今季ツアーが開幕した。新型コロナ禍では国内男女ツアー初の有観客開催。悪天候の中、応援に駆けつけた観客が見つめる先で54歳の柳沢伸祐が64をマーク。8アンダーで単独首位に立った。レギュラーツアー通算20勝&シニア1勝の谷口徹(52)は68で首位と4打差の4アンダー4位。レギュラー通算30勝&シニアで2010年、14年賞金王の倉本昌弘(64)は70で6打差の2アンダー11位だった。日本プロゴルフ協会(PGA)会長を務める倉本は「プロは見られてなんぼの世界。ギャラリーがいて、その中でやるのが本来の姿」と振り返った。
今大会では厳重な感染対策が施された。大会前の28日に選手、競技員を含めた大会運営スタッフの約150人がPCR検査を受け、全員の陰性が確認された。この日は濃霧で1時間28分の中断があったが、全選手は一時、クラブハウスに引き上げて待機。倉本は「全員が陰性だった。だから引き上げさせた」と説明した。323人の観客は会場入口でサーモグラフィーを使用した検温と、うがいを行って入場。連日の降雨によるコースコンディション悪化を考慮し、安全第一の観点から感染エリアは限られたが、入場時に無料で配布されたマスク、フェイスシールドを着用してエールを送った。
今後ツアーは第3戦のマルハンカップ太平洋クラブシニア(8月29、30日、静岡・太平洋C御殿場C)まで決まっている。PGA会長の倉本は「マルハン―ではここより多くのギャラリーが来てくれると思う。そこでどれだけできるか」。31日の最終日に向けては「無事に2日間が終えられれば」と、気持ちを引き締めた。
◇大会の主な新型コロナウイルス感染対策
▽全組のカートに消毒液を積み込み、選手には手の消毒を推奨。
▽観客や関係者など入場者全てにマスクとフェイスシールド、ビニール手袋が無料で配布された。
▽観客は会場入口でサーモグラフィーを使用しての検温とうがいをして入場。体温37・5度以上の人やこれらを拒んだ人は入場不可とした。
▽クラブハウスの各所や、ギャラリープラザの全てのブースに消毒液が設置された。
▽ボランティアら30人が警察官のような衣装を着た“ミッツポリス”として“密”をつくらないよう、会場内を巡回。