◆欧州・米国女子プロゴルフツアー スコットランド・オープン 第2日(14日、ルネサンスクラブ=6453ヤード、パー71、賞金総額150万ドル(約1億5900万円)、優勝22万5000ドル(約2385万円)、参加144人)
第1ラウンド(R)の残りと第2Rが行われ、渋野日向子(21)=サントリー=は125位で出て2日連続で精彩を欠いて1バーディー、5ボギー、1ダブルボギーの77で通算14オーバーの132位で予選落ち。初のリンクスコースは「手に負えなかった」とプロ転向後自己ワーストのスコア&順位で、米ツアーでは初の予選落ちを喫した。連覇に挑む次週のAIG全英女子オープン(20日開幕・ロイヤルトルーンGC)に向け、「プレッシャーを感じてきた。これではやばい」と危機感をあらわにした。
リンクス攻略法を見いだせないまま、渋野は2日間でコースを後にした。前回覇者として臨む全英女子の前哨戦で、18年のプロ転向後自己ワーストの結果となった。「もったいないアプローチがあり、2メートル以内のパットをかなり外していた。このスコアは自分の責任。(初のリンクスは)手に負えなかったですね」と素直に結果を受け入れた。
1番で4メートルのパーパットがショートするなど、持ち前の強気な姿勢が影を潜め、ミスが目立った。10番でラフからの3打目をミスしてボギー。15番は3打目の寄せがグリーンをオーバー、4打目のアプローチもトップしてのダボと乱れたが、左手首に施したテーピングについては「お守り程度に巻いているだけ」と影響を否定した。
6月以来の今年2戦目と試合勘不足のまま、海沿いに位置して天候が変わりやすいリンクス特有の難しさに歯が立たなかった。最悪の結果にも、約1年ぶりにキャディーを務めた青木翔コーチ(37)とは「まぁ、こうなるよね」と声を合わせたという。
それでもリンクス対策に練習してきた転がしの寄せでパーを拾う場面もあった。「悪いところはこの2日で全部出たと思う。反省しながらも良かった点もちゃんと見直して。短い期間ですけど、来週の初日に向けてしっかり練習、調整できたら」と先を見据えた。
6月の国内女子のアース・モンダミンカップに続き、新型コロナ対策による無観客試合で自身2戦連続の予選落ち。“スマイル・シンデレラ”は「ギャラリーさんがいてくれた方が、いい意味で調子に乗れる」と、環境の違いも痛感。16番で残り50ヤードから30センチにつけて、今大会初バーディーを奪うと「34ホールかかった。しんどかった」と笑った。
次週の全英の舞台は風が強く、より難易度の高いリンクスだ。「この2日がひど過ぎたので、プレッシャーをちょっと感じてしまっています」と渋野。危機感をプラスに変え、突貫工事で連覇への道を切り開く。
◆しぶこに聞く
―無観客開催の影響は?
「回りながら青木コーチとも話していたんですけど、『本当にギャラリーさんがいないのって楽しくないですよね』と」
―左手首のテーピングはどこかを痛めたのか?
「プレーに影響はないです。1か月ぐらい前からだったと思うけど。本当に全然気にしない程度です」
―宿舎でどう過ごした?
「試合中は帰るのが遅かったので、ご飯食べてお風呂入って、ストレッチして寝るぐらいですね」
―週末はどう過ごす?
「皆さんから見ても、私的にも来週がかなり大事になると思うので、練習したいですね」
―具体的に来週までに改善したいところは?
「やっぱりグリーン周りかなと思う。そこでダボ、ボギーをどれだけ減らせるか。グリーンのエッジからアプローチを打っていたところでパターで寄せるとか。『そういうのも必要だね』という話も(コーチと)していたので、そういうことをやってみたい」
―連覇の懸かる全英女子への重圧は元々あった?
「特に感じていなかったけど、今回の打ちっぷりで。ディフェンディング(チャンピオン)なのにこの打ち方していたら、やばいよな~、というそっちのプレッシャーかな。この2日間の結果で、かなり感じてきまして。ちょっとこれではやばいな、という感じ」