渋野日向子、前半「びっくり」29…後半「情けない」39で22位発進


 ◆米女子プロゴルフツアー ショップライト・クラシック第1日(1日、米ニュージャージー州ストックトン・シービューGC=パー71、6190ヤード)

 昨年のメジャー、AIG全英女子オープン覇者の渋野日向子(21)=サントリー=が1イーグル、6バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの68をマーク。今季初日では自己最少スコアで回り、3アンダーで5打差の22位につけた。前半29と伸ばして「びっくり」のロケットスタートを決めたが、後半は39と失速し「情けない」と気を引き締めた。63のローレン・スティーブンソン(23)=米国=と李美香(27)=韓国=が8アンダーで首位。大会は無観客で行われた。

 米本土3戦目の渋野は前半を快調に伸ばした。出だしの10番でグリーン右ラフからアプローチで約8メートルのチップインバーディーを奪うと、11番も連続バーディー。17番パー3の第1打は9アイアンでカップをかすめるスーパーショット。ピン手前1メートルにつけ楽々バーディーだ。18番パー5は2オンし、8月の全英以来、3戦ぶりに握りをクロスハンドグリップから順手に戻したパットで7メートルを沈めてイーグル奪取。前半を「29」で回り、5アンダー3位で折り返し「びっくりするぐらいのスコアが出た」と笑顔でうなずいた。

 だが、後半は一転して首をかしげる姿が多く見られた。米ツアーで見られる軟らかいグリーンは、午後スタートで回る頃には選手に踏まれて「ボコボコに」と渋野。6番で2メートルのパーパットを外しボギー、8番は1メートル半を決められず3パットでダブルボギーとグリーン上で悩まされ、39と伸ばせなかった。「集中力がなかったし、短い距離のパットが入らなくて。本当に情けない」とうなだれた。

 8月の全英出場など、日本を離れ約2か月。米ツアー転戦も今大会を含め残り2戦となった。ゴルフ場の内外でさまざまな経験を積む中、食事や移動などを同行するマネジャーらの支えに任せていた自身を見つめ、「ゴルフだけで生きていくわけではない。大人にならなきゃ」と考えを改めた。最近は「ちょっとずつ(食事の)お手伝い」も始め「成長して日本に戻りたい」と思い描いた。

 次週のメジャー、全米女子プロ選手権(ペンシルベニア州)を見据えた戦い。この日のフェアウェーキープ率は85・71%で、ショットは「自分の思うスイングができた」と好感触を得ている。米本土で状態を上げる21歳は「(今後)ビッグスコアが出ると思わせてくれる(前半)9ホール。今日の前半のようなゴルフができるといい」と“しぶこチャージ”を誓った。

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