原英莉花2戦連続Vへパワー…師匠ジャンボが日本女子OP制覇祝福「オ~ペ~ン チャンピオ~ン!」


練習ラウンドで報道陣のカメラに向かってピースサインをする原英莉花(代表撮影)

練習ラウンドで報道陣のカメラに向かってピースサインをする原英莉花(代表撮影)

 女子プロゴルフツアーのスタンレーレディスは9日から3日間、静岡・東名CC(6572ヤード・パー72)で開催される。前週の日本女子オープンでメジャー初優勝を飾った原英莉花(21)=日本通運=は8日、会場で最終調整。師匠の尾崎将司(73)から弟子入り後初めて「おめでとう」と祝福され、黄金世代の選手では17年の畑岡奈紗(21)に続く2戦連続優勝へ気持ちを高めた。

 会場で調整後に取材に応じた原の柔らかい笑顔からは、メジャー覇者の風格も漂ってみえた。無観客だったこともあり、前週のV直後は「実感はない」と話していたが、その後200件以上の祝福の連絡が届き、インスタグラムには普段の5倍の3800件以上コメントがついた。「すごいことをしたんだと。あとから来る感動が大きいかな」と、この4日間しっかり喜びを味わったことを明かした。

 6日には師匠の尾崎のもとを優勝報告に訪れた。まずはグータッチ。そして、国内メジャー通算20勝のレジェンドから、「オ~ペ~ン(日本女子オープン) チャンピオ~ン!」と、ハイテンションな発音の英語で祝福された。「見応えのある試合だった」と、お褒めの言葉も。昨年のツアー初優勝時は「まだまだ」と認めてもらえなかったが、「初めて『おめでとう』って言っていただいて。喜んでくださって、実感が湧いてきた」と、改めて手にしたタイトルの重みをかみしめた。

 米ツアー挑戦を将来の目標に据える。8月の米メジャー、AIG全英女子オープンは出場権があったが、コロナ禍の状況を考慮し苦渋の決断で回避した。同世代の畑岡や渋野日向子らの挑戦を横目に、その分「日本で絶対に勝ちたい」と、強い決意を固めていた。国内で結果を求めた中でメジャーVをつかみ、「勝てたのは、自分の意地を見せられたと思うのでよかった」と、胸を張った。

 今大会で、1998年度生まれの「黄金世代」では、17年の畑岡に続き2人目となる2週連続優勝に挑む。この日は雨の中、パッティングで最終調整した。1988、93年に今大会の舞台・東名CCで2勝を挙げている偉大なジャンボ師匠に続けるか。「気を引き締めて一試合一試合プレーしたい。今年中にもう1勝したい」。ビッグタイトルを自信に変え、次なる目標へ挑む。(宮下 京香)

 ◆原 英莉花(はら・えりか)1999年2月15日、横浜市生まれ。21歳。10歳で競技を始め、神奈川・湘南学院高1年時、尾崎将司に弟子入り。2018年プロテストに2度目の挑戦で合格し、昨年6月のリゾートトラストレディスでツアー初優勝。前週のメジャー、日本女子オープンで通算2勝目。昨季ドライバーの平均飛距離は253・33ヤードの4位。世界ランクは91位。173センチ、58キロ。

 ◆2戦連続V 今大会も優勝なら、原は21歳239日での達成となる。これは、〈1〉畑岡奈紗(17年、18歳261日)、〈2〉宮里藍(04年、19歳1日)、〈3〉笹生優花(今年8月、19歳71日)に次ぐ年少4番目の記録となる。黄金世代では、畑岡が17年のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン、日本女子オープンと連続で制している。

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