マスターズ最終日 ウッズは12番でツアー自己ワーストの「10」の大たたき


 ◆米男子プロゴルフツアー メジャー第3戦マスターズ最終日(15日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC=7475ヤード、パー72)

 最終ラウンドが霧の影響で10分遅れて始まり、大会最多6勝目&大会初の2度目の連覇を目指していたタイガー・ウッズ(44)=米国=が、難易度の高いアーメンコーナーの155ヤードの12番パー3で、まさかの悪夢に見舞われた。

 例年4月の鮮やかに咲くアゼリアの花ではなく、色づく木々の葉が彩る名物ホール。最終日の代名詞の赤黒のウェアに身を包んだウッズは、グリーン手前を流れるクリークに3度打ち込み、10打を要した。

 アイアンでの第1打は、岸で弾んで戻って小川へ。ドロップエリアからウェッジでの第3打はピン手前数メートルに着弾も、バックスピンで戻って再び小川へ。ウェッジで打ち直しの5打目はグリーン奥のバンカーへ。傾斜のきついバンカー内でスタンスが窮屈で強めに入った6打目は、勢いよく飛び出して小川へ消えた。8オン2パットの10打でホールアウトした。ウッズは「僕は風の読みを誤った。先に打った2人の風は右から吹いていた。それが急に左からの風に変わっていたんだ」と振り返った。秋開催で例年の春とは異なる不規則な風が吹いていたという。

 米ツアー公式サイトによると、ウッズのオーガスタナショナルGCでの1ホールワーストスコアは「8」だった。1999年の8番パー5と13年大会の15番パー5で記録したものだという。

 米ゴルフダイジェスト誌の電子版によると、1ホールでの「10」は米ツアー最多82勝を誇るウッズにとって、米ツアー通算2万3789ホール目で自己ワーストスコアだという。

 通算3アンダーから、一気に4オーバーまで7つスコアを落として順位も転落。しかし、そこから大会5勝の王者の意地とプライドを見せた。パー5の13番でバーディーを奪うと、15番から切れのあるアイアンショットを取り戻し、4連続バーディーで締めくくった。米ツアー公式サイトによれば、あがり4連続バーディーは23度目の大会出場のウッズにとっても初めてだという。最終Rは76で回り、通算1アンダーの38位で終えた。

 大会初めて秋に無観客で開かれた異例の大会。4日間最多アンダーパー記録や4日間連続の60台など、初めてづくしの新たな歴史が刻まれたが、ウッズにとっても初めての出来事が起きてしまった。

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