2018年のゴルフ世界ジュニア(6歳以下)で2連覇し“天才少女”と呼ばれる須藤弥勒(みろく)さん(9)が、2月27日に開幕する「プロパッティングツアー」にアマチュアとして参戦することが29日、分かった。日本プロパッティング協会が運営する同ツアーは2月27日に兵庫・ダンロップGCで開催される開幕戦から11月の全日本選手権(開催地未定)まで10戦行われる予定。弥勒さんは同協会事務局推薦でフル参戦する。日本中のパット名人たちと覇を競う。
“天才ゴルフ少女”弥勒さんと、様々な強化策を考案する父・憲一さん(47)ならではの挑戦だ。ジュニアゴルファーとしてトータルの技術を磨く一方で、体格にハンディがないパットでは大人に交じってプロパッティングツアーという真剣勝負に臨む。
「グリーン上の勝負なら大人とも対等に戦えると思います。10戦のうち2、3勝したい。今からワクワクしています」と弥勒さんは笑顔で意気込みを明かした。憲一さんは「パットだけならツアープロにも負けないような達人がいると思います。日本中のパット名人とガチンコ勝負することで弥勒は成長できるはずです」と参戦する意義を説明した。
パッティングツアーは、その名の通り、パットだけのグリーン上の勝負。各試合とも1日開催で予選競技と予選上位者による決勝競技が行われる。競技方法の詳細は今後、正式決定される。基本的には全選手がグリーン上の同じ場所からプレー。先にプレーする選手のライン、タッチを参考にすることがないように、競技者以外はグリーン近くに設置された特設テント内で待機し、競技の公平性を保つ。各試合の参加人数によって順位がポイント化され、上位選手がツアー最終戦の全日本選手権の出場権を獲得する。
現在、弥勒さんは群馬県の自宅と茨城県の練習拠点で二重生活を送りながら、ゴルフの練習と勉強に励んでいる。自宅には最長12メートルのパットが打てる人工芝グリーンが完備しており、得意のパットに磨きをかけている。ゴルフの練習と並行し、東大出身の憲一さんの方針で勉強にも力を入れており、31日にはそろばんの段位試験を受ける。
昨年9月の女子プロゴルフツアーのゴルフ5レディスでは史上最年少ラウンドリポーターを務め、優勝した小祝さくら(22)=ニトリ=を直撃取材するなど度胸は満点。規格外の天才少女がパッティングツアーで、どこまで戦えるか。注目される。