◆米男子プロゴルフツアー メジャー初戦 第85回マスターズ 第1日(8日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC=7475ヤード、パー72)
日本勢唯一の出場で、8年連続10度目の出場となった松山英樹(29)=LEXUS=はショット、パットともに正確性を見せて1イーグル、2バーディー、1ボギーの3アンダー、69をマーク。日本人歴代最多8度目で、予選ラウンドでは昨年大会に続く3度目となる60台をたたき出し、ホールアウト時点では暫定首位と好位置で滑り出した。
1番パー4から午前10時48分(日本時間8日午後10時48分)にティーオフ。上下白いウェアに身を包んで、ハリス・イングリッシュ(米国)とアブラハム・アンサー(メキシコ)と同組で回った。風は穏やかで硬く乾燥したグリーンに対し、冷静なマネジメントで好パットも沈めて、着実にスコアを伸ばしていった。
575ヤードの2番パー5で、ドライバーショットを左林に曲げるも、右のフェアウェーからの3打目をピン左5メートルへ。ジャストタッチで沈めてバーディーを先行させた。
570ヤードの8番パー5は、ドライバーでフェアウェー左へ。253ヤードからアイアンでの第2打は、追い風に乗ってグリーン手前から転がり、ピン手前7メートルへ。軽いフックラインをねじ込んで、2017年大会第3ラウンドの15番以来となるイーグルを奪取。医療従事者を招待するなど1日数千人限定で、2年ぶりに会場を埋めたパトロン(観客)から喝采を浴びた。松山は前半を自己最少の33で折り返した。
後半に入っても、持ち前の正確なショットで慎重にゲームメイクした。510ヤードの13番パー5。3ウッドでフェアウェー真ん中へ。アイアンでの第2打は、グリーン右の小川へと傾斜したラフへ。3打目を4メートルに寄せ、スライスラインを読み切ってバーディーとした。17番パー4はピン左上3メートルから、3パットのボギーとなった。最終18番は、アイアンでの第2打をグリーン手前のバンカーに入れたが、1・5メートルのパーパットを沈めた。
初日のフェアウェーキープ率は71%、パーオン率は72%と生命線のショットで堅実な試合運びを見せた。米ツアー5勝の日本のエースは3アンダーの69で、暫定首位でホールアウト。後続のジャスティン・ローズ(英国)が4アンダーまで伸ばして首位に立っているが、日本男子悲願のメジャー初制覇に向けて上々のスタートを切った。
ホールアウト後のインタビューで松山は「グリーンがタフな状況なので、17番以外はすごく良いプレーができたかなと思います。流れが悪くなりそうな所で、最後のパーパットもそうですけど、良く入ってくれたかなと思います」とうなずいた。
早藤将太キャディーと目沢秀憲コーチとともにすぐに練習場へと向かい、第2ラウンドへ向けてショット、バンカー、パットと約1時間以上かけて入念に調整した。「グリーンがここまで硬くて乾いているので、フェアウェーの良いところから打たないと(ピンそばに)つかない。しっかりマネジメントしないといけないですね」と残り3日間に向けて気を引き締めていた。