◆米男子プロゴルフツアー メジャー21年初戦マスターズ最終日(11日、米ジョージア州オーガスタナショナルGC=7475ヤード、パー72)
松山の快挙の裏には2013年のプロ転向以降、今年1月に初めてコーチとして迎えた目沢秀憲氏(30)の存在があった。マスターズに帯同した目沢コーチが12日、スポーツ報知の書面取材に応じ、約3か月間の取り組みを明かした。18番グリーン付近で歓喜の瞬間を見つめ、ホールアウト後は松山が真っ先に抱き締めた。「素晴らしい選手と巡り合えて、携わることができてコーチとしてやってきて良かった」と喜んだ。
昨年10月、女子の河本結のサポートで渡米時に知人の紹介でツアー、CJカップに帯同。16年にコーチとなって以降、松山と初対面した。「4日間、ゴルフやスイングなどいろいろな話をして、連絡を取るようになった」と意気投合。今年から正式にコーチに就任した。
1月からはマスターズに備え、測定器を使用したデータ分析を開始。「試合の映像やショットデータを見ながら話し合ってきた。一つずつ解決してきたことが、今回の優勝につながった」。数値を基にアイデアを出し合い課題克服に励んだ。
松山は、単独首位で迎えた最終日はメンタル面での安定感も見せた。「あくまで僕の想像ですが、ミスの要素を理解しながらラウンドを進めていけるようになった」と目沢氏。松山に明確な自信が宿っていた。マスターズは来年以降も切符を持つ。松山を支える“チームヒデキ”は、一つずつ夢をかなえていく。(宮下 京香)
◆目沢 秀憲(めざわ・ひでのり)1991年2月17日、東京都生まれ。30歳。日大ゴルフ部出身。同大学を卒業後に語学留学のために渡米。その後、米国のレッスンプロの資格TPIを取得して帰国。16年にアマチュアに向けたレッスンを開始。17年から国内女子ツアー1勝の河本結のコーチとなる。今年1月から松山英樹と契約し、コーチとしてツアーに帯同する。