◆日本男子プロゴルフツアー ▽東建ホームメイトカップ 第1日(15日、三重・東建多度CC名古屋C=7081ヤード、パー71)
プロ9年目で未勝利の木下稜介(29)=ハートランド=が6バーディー、ボギーなしの6アンダー、65で回り、ツアー通算88戦目で自身初の首位発進を決めた。マスターズ王者となった同学年の松山英樹(29)と高校時代から親しく、このオフに“松山式スイング”に改造して、過去5戦全て予選落ちだった鬼門のコースで、21年初戦の初日に初優勝に向けて絶好の滑り出しとなった。ツアー2勝の“黄金ルーキー”金谷拓実(22)=フリー=は2打差の5位。
大物ルーキー・金谷が21年初日に好発進した。5バーディー、1ボギーの67。首位と2差で昨年10月のプロ転向後、初日自己最高の5位につけた。出だしの10番で、グリーン手前20ヤードからチップインでバーディー発進。今季平均パットが1・7487で、ツアー1位の22歳は4番で5メートル、5番で3メートル、6番で6メートルを沈めてスコアを伸ばした。「緊張もあったんですけど、苦手の初日を4アンダーで回れていい一日でした」と、うなずいた。
前夜、東北福祉大の先輩・松山のマスターズ帰国会見をテレビで見た。「グリーンジャケットを常に持ち歩いていたい、というのはかわいいなと思いました。怒られるかな?」と笑いながら、「僕もたくさん優勝できるように頑張りたい」と、気合を入れた。日本勢3番手の世界ランク118位で松山とともに東京五輪代表入りを狙う。日本ツアー賞金ランクも3位で、13年の松山以来2人目の新人賞金王も射程に入る。「首位との差も開いていないし、今まで以上にチャンスはある」と、昨年11月以来の3勝目に照準を絞った。