◆米男子プロゴルフツアー AT&Tパイロン・ネルソン 第1日(13日、米テキサス州・マッキニーTPCクレイグランチ)
4月に優勝したマスターズ以来の実戦に臨んだ松山英樹(29)=LEXUS=は5バーディー、1ボギーの68で4アンダー、5打差の54位で滑り出した。今大会は1万人超の有観客開催。毎ホール、ファンから祝福され続け「マスターズで勝つことはすごいことなんだ」と自身の偉業を改めて実感した。63のジョーダン・スピースとJ・J・スポーン(ともに米国)が9アンダーで首位。
松山が勝ち取ったマスターズ王者の称号は、やはり特別なものだった。今大会は1日1万2500人を上限に観客が入る。まずスタート時に「マスターズチャンピオン」と紹介され、米国ファンの大拍手を浴びた。4月の快挙以来、約1か月ぶりの実戦で、「マスターズに勝つことはすごいことなんだなと改めて思った。(観客が)毎ホール(祝福を)言ってくれるのがすごくうれしかった」と自身の偉業を実感。ラウンド中は大ギャラリーを引き連れ、タイガー・ウッズらと同じスター選手の証しでもある警護がついて回った。
マスターズ制覇後、グリーンジャケットを手に日本に帰国した数週間も、家族との再会などで、ほとんどクラブは握らず。今大会前には「練習も今週に入ってやり始めたくらい」と明かしつつも、初日から持ち前のショットがさえた。10番パー4は残り142ヤードの第2打をピンそば50センチに寄せてバーディーを奪い、そこから3連続で伸ばした。この日はグリーンを2度しか外さず、パーオン率は88・89%と好調で、「ショットで大きなミスがなかった。落ち着いてできた」とうなずいた。
ただ、序盤から3~5メートルのバーディーパットを外すなど、31パットとグリーン上には課題を残した。日本男子が米ツアーの出場試合で2戦連続優勝となれば、史上初の快挙。「あとはパッティングが決まってくれれば上位にいける。食い込めるように頑張りたい」。自信に満ちあふれた松山が、次なる頂点を見つめた。
◆日本男子の米ツアーでの出場2戦連続優勝 これまで米ツアーで記録した例はない。松山が2016年10月の米ツアー、HSBCチャンピオンズでツアー通算3勝目を挙げ、その2週後に日本ツアー、三井住友VISA太平洋マスターズでも優勝し、日本男子初の日米の出場試合で2戦連続Vをマークしている。