大里桃子、2週連続2位からの雪辱Vに涙「三度目の正直ができました!」


優勝が決まり、キャディーと抱き合って喜ぶ大里桃子

優勝が決まり、キャディーと抱き合って喜ぶ大里桃子

◆女子プロゴルフツアー ほけんの窓口レディース 最終日(16日、福岡CC和白C=6335ヤード、パー72)

 第2ラウンド残りが行われ、3位から出て68で回った大里桃子(22)=伊藤園=が通算9アンダーで並んだ、ささきしょうこ(24)=日本触媒=とのプレーオフ(PO)を3ホール目で制した。逆転で18年8月のCATレディース以来、涙のツアー2勝目。前週まで2週連続で2位だった雪辱を果たし、1998年度生まれ「黄金世代」で6人目の複数回優勝を達成した。今大会は36ホールの短縮競技で賞金加算は75%。

 18番のPO3ホール目、大里は強気な攻めで2オンしてバーディーを奪った。直後にささきのパットが外れ、1001日ぶりの優勝。「初優勝は勢いだったけど、今回は苦労した分、実力がついて勝ち取った。苦しんだ時期を思い出した」と、涙を流して喜んだ。

 2勝目までの道のりは長かった。初優勝後の18年末、オフに参加したプロアマ戦で1メートルを外した。「アマチュアの方が同じ場所から皆さん外して、私まで外して『すみません』って。(19年から)それ以下のパットも打てなくなり本格的に始まった」と、パットイップスを発症した。30センチも真っすぐ打てず「小学生でも入るのが入らない。頭が真っ白」。今年序盤も調子が上がらず「これが続いたらどうなるんだろう」と悩んだ。

 先輩プロや周囲から助言をもらい、4月にパターを3インチ長くし、現在は3種類の握りを使い分ける。「気持ちの面でも、外してもいいやと吹っ切れた」。2週前から2戦連続2位と自信を取り戻した。正規の18番では「これを決めないとまた2位になっちゃう」と、5メートルを沈めてPOに持ち込んだ。黄金世代では6人目の複数回優勝。苦労が報われ、「三度目の正直ができました! めっちゃうれしい」と声を弾ませた。(岩原 正幸)

 ◆大里 桃子(おおさと・ももこ)1998年8月10日、熊本・玉名郡生まれ。22歳。8歳からゴルフを始める。熊本国府高3年時の2016年、九州ジュニア優勝。17年のプロテストは不合格となったが、18年7月に2度目の挑戦で合格。翌月のCATレディースでツアー初優勝。ドライバーの平均飛距離は250ヤード。家族は両親と兄。171センチ、60キロ。

最新のカテゴリー記事