◆男子プロゴルフツアー メジャー第1戦 日本ツアー選手権森ビル杯 第2日(4日、茨城・宍戸ヒルズCC西C=7387ヤード、パー71)
2打差3位で出たプロ9年目で未勝利の木下稜介(29)=ハートランド=が雨風の強い難しい条件の中で5バーディー、2ボギーの68をマーク。ツアー屈指の難関ホールの17番で2日連続のバーディーを奪うなど、通算7アンダーの暫定首位に浮上した。直近10大会で8人の初優勝者が出ているメジャー大会で同学年の松山英樹、石川遼に続く日本タイトル獲得に挑む。10人がプレーを終えられず、日没順延となった。
今季ブレイク中の木下稜が荒天の中、V争いの先頭へと躍り出た。圧巻はこの日の最難関ホールの17番。風の影響を受けにくい低い弾道でフェアウェーに運び、残り174ヤードから8アイアンでの第2打をピン右上3メートルへ。「カップ4つくらい」切れる下りのフックラインを読み切ってのバーディー。「最高のプレーができた。雨風の中、(出場権を持つ7月のメジャー)全英オープンの予行演習だと思ってプレーした」と、笑顔で振り返った。
松山、石川と同学年だ。今季はトップ10入りが5度。賞金ランク8位と躍進中だが、昨年11月の三井住友VISA太平洋マスターズで2位。今年4月も東建ホームメイトカップも4位と惜敗。「石川選手のようにスター性はなくて、コツコツやっていくタイプ」と、着実に初Vへと突き進む。過去10大会で8人の初優勝者が誕生している今大会。木下稜は「明日、あさっては自分との闘い」と松山、石川に続くメジャー王者の座を見据えた。
(榎本 友一)