笹生優花、フィリピン代表で出場の東京五輪へ「楽しんで自分のゴルフができるように」 全米女子オープン優勝会見


優勝トロフィーを手にする笹生優花(本人提供)

優勝トロフィーを手にする笹生優花(本人提供)

 女子ゴルフで2週前のメジャー、全米女子オープンで19歳351日での大会最年少優勝を達成した笹生優花(19)=ICTSI=が13日夜(日本時間14日)、米カリフォルニア州でリモート会見を行った。

 トロフィーを手に車内で取材に応じた笹生は「(優勝後は)インタビューだったり、前になかったことがいろいろあって忙しかった。次の試合が近づいてきたので、練習している。たくさんの方からメッセージをいただき、ありがたい気持ちでいっぱいです」と心境を口にした。

 全米女子オープンの最終日では序盤の2、3番の連続ダブルボギーで一時後退した。「3番が終わって立ち直れないくらい、心も頭も大変だった。キャディーさんが5番で声をかけてくれて、まだホールはいっぱいあるし今は目の前のショットに集中してほしいと。それで目がさめて、少しずつプレーに集中するようになった。(畑岡奈紗とのプレーオフは)本当は自分としてはプレーオフに行きたくなかった。72ホール目でおなかが痛くなり、なかなか治らなくて、プレーオフを2ホールやってバナナを半分食べたら治りました」と明かした。

 フィリピン代表で出場が確実な東京五輪に向けて「ゴルフを始めた時はメジャーしか見ていなかった。五輪のゴルフに対して、あまりイメージがないので、大きいメジャーと見ている。出られるだけでありがたい。楽しんで、自分のゴルフができるように」と力を込めた。

 次戦は24日開幕のメジャー、全米女子プロ選手権(ジョージア州)。その後、日本に戻るかどうかについては「隔離とかいろいろあるので、様子を見ながら、帰る帰らないは決めたい」と慎重に話した。

 子どもたちへのメッセージを聞かれると、「結果を出すことに急がず、ゴルフを楽しんでほしい。結果を求めすぎるとゴルフというゲームが楽しめなくなる。これからやっていく子たちにもゴルフを楽しんでほしい。ゆっくりゴルフをエンジョイしてほしい」と語った。

◆笹生 優花(さそう・ゆうか)

▼生まれとサイズ 2001年6月20日、フィリピン生まれ。19歳。166センチ、63キロ。

▼ゴルフ歴 5歳から4年間は日本に滞在し、8歳の時、フィリピンでゴルフを始める。18年アジア大会で個人&団体金メダル。19年オーガスタ女子アマ3位。東京・代々木高在学時の同年秋に日本のプロテストに合格。米ジョージア大に進学が決まっていたが、プロに転向。昨年8月のNEC軽井沢72で日本ツアー初優勝し、次戦で2連勝。

▼二重国籍 日本人の父・正和さん(63)と、フィリピン人の母・フリッツィさん(43)との間に生まれ、二重国籍を保有。きょうだいは妹1人、弟3人。

▼語学堪能 日本語、英語、タガログ語が堪能で韓国語、タイ語も少し話せる。

▼好きなもの 食べものはカレー。趣味はキャッチボール、釣り。

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