◆全日本クラブチャンピオンズ 第60回報知アマゴルフ選手権最終日(16日、栃木・烏山城CC=7007ヤード、パー72)
2打差2位スタートの前田男(だん)=岡部チサンCC=(32)が、通算6オーバーで並んだ高田弘司(滝野CC)とのプレーオフを制し、逆転で初出場初優勝を飾った。連覇を狙った前田晃希(前回大会優勝)は通算8オーバーの3位。唯一の女子選手・近賀(おうが)博子(久邇)は通算27オーバーの45位だった。
プレーオフ2ホール目で前田男が、1メートルのパーパットを沈めて勝負を決めると「まさか自分が勝つとは」と日焼けした顔をほころばせた。
2打差2位からスタートし、同組の高田、前田晃にティーショットで30ヤード置いていかれても、刻みのゴルフを徹底。16番で首位の高田に追いつき、18番パー4のプレーオフでも、2オン2パットのパーを確実に2ホール続け、ジュニア時代にプレーオフを戦った経験を生かして、高田を退けた。
小学5年でゴルフを始め、埼玉平成高では06年日本ジュニア(15~17歳の部)を制したキャリアを誇るが、けがもありプロの道は断念。一時はゴルフを離れたこともあったが「他に楽しめる趣味も見つけられなかった」と再びクラブを握った。
初出場でのタイトル獲得に「歴代優勝者もすごいメンバーですね」と驚きを隠せず。優勝だけでなく「いろいろなクラブの方と話ができて楽しかったです」と、ゴルフ人としての収穫も喜んだ。