諸見里しのぶさんが分析、勝みなみはグリーン周りの技術と飛距離アップ両立が勝利の要因


16番をパーセーブした勝みなみ

16番をパーセーブした勝みなみ

◆女子プロゴルフツアー ▽2021年メジャー第3戦 日本女子オープン 最終日(4日、栃木・烏山城CC=6550ヤード、パー71)

 勝みなみ(23)=明治安田生命=が6バーディー、1ボギーの66で回り、通算14アンダーで2位以下に6打差をつけて、国内4大大会初勝利を挙げた。メジャーの難しい設定の中で唯一、4日間60台で回る圧勝劇で、ツアーでは今季2勝目で通算6勝。賞金3000万円と3年シードを手にした。1998年度生まれの黄金世代の先駆者が畑岡奈紗、渋野日向子、原英莉花に次ぐ4人目のメジャー制覇。女子プロゴルファーの諸見里しのぶさんが勝因を分析した。

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 勝選手はパットでメジャー初優勝を呼び込みました。1番で3メートル、2番で4メートルの難しいパーパットをしぶとく沈めました。3番のパー5では成長著しい飛距離を生かしてのバーディー。序盤でグリーン上の距離感が合っていると自信をつかめたことで、ショットにかかる重圧が減りました。精神的な余裕も生まれ、優勝への好循環が生まれましたね。

 8番と11番のバンカーからのパーセーブもお見事。第3Rのチップインイーグルも含め、グリーン周りの技術と飛距離向上が、5年前に12オーバーで予選落ちしたコースでの圧勝劇を支えたと思います。

 トレーニングで体を鍛えて飛距離を増すと、小技の繊細な距離感などの調節が難しくなります。昨年からの試行錯誤で、飛距離をスコアに落とし込むすべも模索していました。距離が長い難コースで圧勝でのメジャー初制覇。米ツアー挑戦など次の一歩への大きな1勝でした。(2007年大会覇者、女子プロゴルファー・諸見里しのぶ)

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