松山英樹 米ツアー日本男子歴代最多7勝目&日米通算15勝目「すごくうれしい」…日本開催米ツアー初制覇


18番、イーグルパットを決め優勝し、ガッツポーズする松山英樹

18番、イーグルパットを決め優勝し、ガッツポーズする松山英樹

◆米男子プロゴルフツアー ZOZOチャンピオンシップ 最終日(24日、千葉・アコーディア習志野CC=7041ヤード、パー70)

 松山英樹(LEXUS)が、4月のマスターズ以来となる米ツアー通算7勝目、日米通算15勝目を飾った。1打差の単独首位で出て2イーグル、3バーディー、2ボギーの65をマーク。通算15アンダーで逃げ切った。初優勝を目指したキャメロン・トリンゲール(米国)、通算3勝のブレンダン・スティール(米国)が5打差の2位。

 上限5000人の有観客開催。松山は、チケット完売のこの日も一番多くのギャラリーを連れて、トリンゲール、欧州ツアー4勝のセバスティアン・ムニョス(コロンビア)と同じ最終組で回った。

 勝負カラーの黄色のウェアに身を包んだ日本のエースは、6番パー5で大喝采を生んだ。ドライバーでフェアウェー左に運ぶと、アイアンでピン左12Mへ2オン。イーグルパットをねじ込むと右拳を突き出し、グリーンを取り囲んだギャラリーの拍手を浴びた。2位に2打差をつけるも、8番でピン右9Mから3パットのボギー。9番で1・5Mのバーディーパットを沈めたトリンゲールに並ばれ、首位タイで運命のサンデーバックナインへと突入した。

 後半は2人のマッチレースの様相を呈した。10番でトリンゲールがバーディーを奪い、1打差の2位へ後退。11番で10Mのスライスラインをねじ込むバーディーで再び首位に並んだ。13番パー3で第1打をピン左下4Mに乗せて伸ばし、単独首位に立った。15番は、アイアンで右上6Mにつけてのバーディーで2打差に突き放した。17番で、アイアンでの第2打をグリーン左奥のラフに入れてボギーとした。最終18番パー5は5ウッドでの第2打をピン上3Mに2オン。イーグルパットを沈めると、両腕を突き上げて、ホールを取り囲んだ観客から、万雷の拍手が降り注いだ。

 松山は今年4月のメジャー、マスターズ以来の優勝。国内では、2016年11月の三井住友VISA太平洋マスターズ以来の栄冠となった。日本開催の米ツアーを制したのは、日本男子では初めて。2年前に習志野CCで行われた今大会では優勝したタイガー・ウッズ(米国)に3打及ばず2位だった悔しさも晴らした。優勝インタビューでは「たくさんの人が応援に来てくれて、その中でいいプレーができてすごくうれしく思います」と興奮気味に答えた。日本のエースが凱旋試合で、その強さを証明した。

 ▼松山英樹「18番の第2打を打つまではどうなるか分からなかったので、本当にうれしい。これだけたくさんの方々が応援してくれるおかげで(状態が)勝手に上がってきた感じ。次、日本でプレーするのがいつか分からないけど、米国でいいプレーをしていいニュースを届けられるように頑張りたい」

 ◆松山 英樹(まつやま・ひでき)1992年2月25日、愛媛・松山市生まれ。29歳。4歳からゴルフを始め、東北福祉大2年だった11年マスターズで27位となり日本人初のベストアマチュアに輝いた。同年の三井住友VISA太平洋マスターズでアマV。プロ転向した13年にツアー史上初のルーキー賞金王となり、同年秋から米ツアーに本格参戦して14年に初優勝。17年6月には世界ランクで日本男子最高の2位となった。今年4月のマスターズで日本男子初のメジャー制覇。180センチ、91キロ。家族は妻と1女。

◆ZOZOチャンピオンシップ 主催はファッション通販大手の株式会社ZOZOと米男子ツアー。日本ゴルフツアー機構と共催。賞金総額995万ドル(約11億3430万円)、優勝179万1000ドル(約2億417万円)で国内大会ではともに史上最高額。日本ツアーへの賞金加算はない。大会は予選カットなしの72ホールストロークプレー。

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