古江彩佳、大会連覇&2戦連続Vへ11位発進 強風下の“大渋滞”直後の難関ホールでバーディー


9番、ティーショットを放つ古江彩佳。通算イーブンパー11位タイ(カメラ・山崎 賢人)

9番、ティーショットを放つ古江彩佳。通算イーブンパー11位タイ(カメラ・山崎 賢人)

◆女子プロゴルフツアー ▽伊藤園レディス 第1日(12日、千葉・グレートアイランドC=6741ヤード、パー72)

 大会連覇&2戦連続優勝が懸かる古江彩佳は2バーディー、2ボギーの72と強風下で粘り、イーブンパーで4打差11位と上々の滑り出しを見せた。「本当に耐えるしかないと考えていて、あの難しい7番でバーディーが来てラッキーでしたね。きょう回っている感じでは難しかったので、イーブンで上がれたのはすごく良かった」とうなずいた。

 最大瞬間風速16・8メートルの強風が吹き荒れた。ショットを打つ前に帽子が飛ばされそうになったり、パットでは落ち葉が飛んできて、仕切り直す姿も見られ、全体のプレーが遅れた。古江ら最終組は7番パー3で3組分、約35分間待たされる“大渋滞”に巻き込まれた。古江は「お腹が空かないように」とコーンポタージュの缶をゴクリと飲み干して「リラックスしていました」。

 7番パー3(実測185ヤード)。入念に素振りをしてティーグラウンドに立った。右からの強風が吹いたが、持ち球が右から打ち出し左に曲がるドローで「グリーン端より右に打ち出すイメージで」と7ウッドを振り抜いた。球はピン方向に飛んでいき、左手前3メートルにつけた。「すごくいいイメージでピン筋にいってくれて。距離感もあそこまで合うとは思わなくて。すごく良かった」。この日のバーディーは4人だけの最難関ホールで初バーディーを奪った。

 2打差3位で折り返したが、後半は「自分に集中しきれていなかった部分があった」。今季ツアーで平均パット数1位(パーオンホール)の巧者にしては珍しく、12番と14番で3パットのボギーを喫してスコアを下げた。「風はあんまり関係なかった。グリーンの読みがうまくいかなかったかな」と悔しがった。

 「小さい頃からの夢」という初の賞金女王へし烈な争いを展開する。10月の富士通レディースで約11か月ぶりの優勝を飾って以降、直近4戦で3勝。今季獲得賞金も2位につけ、賞金ランクトップの稲見萌寧に約397万円差に追い上げる。初日は稲見と同組の“直接対決”で、70で回った稲見に2打及ばなかったものの、上位で争う好位置で終えた。「明日は自分のゴルフに集中して、楽しんでいければいいな」と静かに闘志を燃やした。

最新のカテゴリー記事