谷原秀人、18番劇的バーディーで後輩・金谷を1打退け「ラインに乗った瞬間、勝ったと思った」


通算6アンダーで優勝を決めた谷原(左)は1打差の2位に入った金谷と健闘をたたえ合った

通算6アンダーで優勝を決めた谷原(左)は1打差の2位に入った金谷と健闘をたたえ合った

◆男子プロゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日(14日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)

 谷原秀人(国際スポーツ振興協会)が2016年11月以来、1834日ぶりの通算15勝目を飾った。4バーディー、4ボギーの70で通算6アンダーで逃げ切り、13年以来の大会2勝目を達成した。

 1打リードの最終18番、6メートルのバーディーパットの場面を「あれを決めないとプレーオフに行ったら(金谷拓実に)負ける。絶対に決めてやろうという気持ちで打った。ラインに乗った瞬間、勝ったと思った」と振り返った。

 同郷・広島出身で東北福祉大の後輩、金谷とのデッドヒートを制した。谷原は2、3番で6メートルのバーディーを決め、一時は4打リード(幡地隆寛とは2打差)も、中盤の6、11、13番でいずれも3パットのボギー。続く14番では池に落とすボギーで金谷に並ばれた。「最終的に来るのは金谷だろうと思っていた。僕が(逆に)追いつかれた(苦笑)」。15番でグリーン横のバンカーからの2打目を1・5メートルに寄せてバーディーとし、再びリードを奪うと、最終ホールの劇的なバーディーで5年ぶり優勝を手にした。

 この秋から、約5年ぶりにエースパターを再投入した。「欧州に持って行って、(グリーンに合わずに)イップスになりかけたので、やめていた。プライベートで使ったら、11個もバーディーが来て(投入を決めた)。替えていなかったら、気持ちよく打てていなかった」と明かした。

 場内のインタビューでは「若手選手をこうやって苦しめることができてうれしい。どんどん苦しめて、お互いに上達していければ」と、16日に43歳を迎えるベテランは言った。最後まで食い下がった金谷については「調子が悪いように見えた。あんなに曲がるんだなと思うくらい。立て直せなかったのか、そこは本人にしか分からないですね」と分析していた。

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