中島啓太「100%出し切る」松山英樹も石川遼も出来なかったアマVへ 12・2からゴルフ日本シリーズ


ゴルフ日本シリーズJTカップの旗を持ち笑顔でガッツポーズする中島啓太

ゴルフ日本シリーズJTカップの旗を持ち笑顔でガッツポーズする中島啓太

 男子プロゴルフツアーの2020―21年シーズン最終戦、日本シリーズJTカップが2日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCC(7023ヤード、パー70)で2年ぶりに有観客で開催される。石川遼、松山英樹に続き大会史上3人目のアマチュア出場を果たす中島啓太(21)=日体大3年=が30日、会場で調整。“松山超え”となる大会初のアマV、そして1927年以来94年ぶり2人目のアマでのメジャー制覇の快挙に挑む。

 “最強アマ”中島が、年内最終戦の大舞台で偉業に挑む。9月のパナソニックオープンで初優勝し、アマでは07年の石川、11年の松山英樹に続く史上3人目の出場。マスターズ王者の松山も成し得ていない大会初のアマ優勝へ、「最後まで100%を出しきってやりたい」と表情を引き締めた。

 頼もしい相棒とツアー屈指の難コース攻略に挑む。今大会は第39~42回大会でコース管理をしていたプロゴルファーの井口誠一氏(46)をキャディーに起用。この日の練習ラウンドではショットの狙い所を相談しながら、高速グリーンの18ホールを見て回り「(名物ホールの)18番だけでなく全体的に難しい。上りのラインにつけたい」と見据えた。井口氏は山梨のハンバーガー店「ムースヒルズバーガー」のオーナーで、中島が小学生時代に来店した縁から初タッグを組むことになった。

 29日には会場から車で約20分の日体大を訪れ、来年のマスターズ切符を得たアジア・パシフィックアマ選手権の日本人3人目Vを報告。ゴルフ部が祝福ムードに包まれると思いきや「同期からは全然ない」と笑い、つかの間のリラックス。この日も練習後に大学に移動し、部の新主将になった。

 今年は、8月に世界アマランク1位に浮上するなど飛躍。最終戦はアマとして1927年日本オープンの赤星六郎以来、94年ぶり2人目のメジャーVも懸かる。「目標を達成できていい年になった。最後まで自分のゴルフをしたい」。1年の締めくくりで、もうひと暴れする。(宮下 京香)

 ◆中島 啓太(なかじま・けいた)2000年6月24日、埼玉・加須市生まれ。21歳。6歳でゴルフを始め、東京・代々木高3年時の18年にオーストラリアアマ選手権で日本人初V。日体大に進み、日本男子3人目の世界アマランク1位。今年9月のパナソニックオープンで国内ツアー史上5人目のアマV。11月のアジア・パシフィックアマチュア選手権V。憧れは巨人の菅野智之投手。178センチ、75キロ。

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