イ・ボミは9季連続で維持したシードを喪失 「正直、しんどいですけど皆のために頑張りたい」


通算11オーバーで予選落ちしたイ・ボミ(カメラ・今西 淳)

通算11オーバーで予選落ちしたイ・ボミ(カメラ・今西 淳)

◆日本女子プロゴルフツアー ヤマハレディース 第2日(1日、静岡・葛城GC山名C=6590ヤード、パー72)

 2015、16年賞金女王のイ・ボミ(韓国)は5オーバーの96位で出て1バーディー、5ボギー、1ダブルボギーの78と伸ばせず、通算11オーバーの112位で予選落ちが確実な状況となった。

 前日の第1ラウンドは前半2バーディーを先行したが、中盤以降5ボギー、1ダブルボギーと失速して77。「昨日は前半すごくショットもパットも良かった。2メートルのパーパットを外したら流れが悪くなって、あっちがダメ、こっちがダメとグチャグチャに頭が回っていった。今日もショットは悪くなかったんですけど、(出だしの)10番から3パットのボギーで」と苦笑いで振り返った。

 コロナ禍に見舞われた昨季は、出場28戦で賞金ランクは賞金シード外の82位で終えた。ただ、コロナ禍による「入国制限保障制度」で今季開幕から5戦の出場権を与えられ、昨季55位以上の賞金額を獲得できればシードを確保できる可能性が残っていた。だが前週まで20位が最高で予選落ち3戦と振るわず。開幕5戦目となる今大会で優勝すれば、継続の可能性のあったシードは獲得ならなかった。

 2011年に来日後、連続で維持してきたシードをついに手放した。大勢のギャラリーの中で「正直、去年の(11月の自身最終戦となった)伊藤園で、もうシードは終わったと思っていました。5試合では難しいと思っていたので。シードよりかは、楽しく自分のプレーができるようにと頑張ったんですけど、できなかったことが悔しい。キャディーさんとか皆が応援してくれた中で、いいプレーが出来なかったのが一番つらい。でも、諦めずに練習するので、また日本に来ていいプレーが出来るように頑張りたいです」と話した。

 今後は韓国に帰国し、永久シードを持つ韓国ツアーに5月から出場する予定。日本ツアー通算21勝の33歳は「早く家に帰って、掃除をして旦那さんにも美味しいご飯を作ってあげたいです。これからは2人で楽しんでいきたいです」と夫のイケメン俳優イ・ワンとの生活を見据えた。

 今後、日本ツアーにも主催者推薦8試合と歴代覇者の資格を持つ日本女子プロ選手権での出場が可能だ。「出たいです」と6月の宮里藍サントリーレディス(兵庫)での復帰を希望した。日本ツアー参戦にこだわる理由を「もう一回優勝は難しいかもしれませんが、納得できるプレーが1試合でもできれば、と。私は正直、しんどいですけど、皆のために頑張りたい。それだけです」と語った。最後は「また帰ってきま~す」と手を振って笑顔で会見場を後にした。

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