◆女子プロゴルフツアー ▽ヤマハレディース葛城 第2日(1日、静岡県葛城)
6差50位から出たアマチュアの上田澪空(うえた・みく、16)=東京・共立女二高2年=が、首位と1差の通算7アンダーの3位に急浮上。1988年のツアー制施行後8人目となるアマ優勝を射程にとらえた。さえ渡ったパットで自己最少、大会コース記録に並ぶ「64」をマークした。通算3勝目を狙う前週覇者の西郷真央(20)=島津製作所=、通算2勝のペ・ソンウ(28)=韓国=が8アンダーの首位に並んだ。
ツアー2戦目の女子高生アマが、難コースにその名を刻んだ。上田は出だしの10番で4メートルを沈めて伸ばすと、18番で残り30ヤードからのウェッジでの3打目が入ってイーグル。後半も2、5番で6メートルをねじ込み、17年大会第2Rのアン・ソンジュ(韓国)に並ぶ大会コース記録をたたき出した。
「64」はアマ歴代4番目のツアー記録。16歳は初の記者会見に「緊張する」と苦笑い。「自分のプレーに集中できた。目標は予選通過だったので明日からは楽しみたい」。アマVについては「なるようになるんじゃないですかね…」と照れ笑いだった。
悔しさを力に変えた。昨年11月のアジア太平洋女子アマ選手権で28位。同大会16位で同学年の仲良し、手塚彩馨(16)=佐久長聖高2年=は今週、世界アマランク上位の資格でオーガスタナショナル女子アマに出場中。「私も出たかったんですがランクが足りなくて。この試合をオーガスタだと思ってプレーしています」と上田。海の向こうの親友と制覇を狙う。(榎本 友一)
◆上田 澪空(うえた・みく)2005年6月30日、札幌市生まれ。16歳。小学2年でゴルフを始め、21年の東京都高校ゴルフ選手権&全日本女子アマゴルファーズ選手権優勝。今年からアマ日本代表入り。ショートアイアンが得意。将来の夢は「プロになって賞金女王になる」。目標は大谷翔平、渋野日向子。162センチ、58キロ。血液型A。家族は両親と兄。