“最年長賞金シード選手”44歳の大山志保が暫定2位…オフの“我慢”が生き「今年が一番いい感じ」


大山志保

大山志保

◆女子プロゴルフツアー 報知新聞社特別協力 富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 第1日(8日、埼玉・石坂GC=6475ヤード、パー72)

 第1ラウンドが行われ、ツアー通算18勝で、2006年賞金女王の大山志保が6バーディー、2ボギーの68で回り、4アンダーでホールアウトした。現時点で2打差の2位につけている。

 ベテランが快調に滑り出した。2つ上げて迎えた13番パー3。150ヤードの第1打を8アイアンでピンそば30センチにピタリ。14番も2メートル半につけて連続バーディーを奪った。3月のツアー、Tポイント×ENEOSから「今までにないミスをする」と思い切り、約8年ぶりにアイアンを替えた。契約するPINGのアイアン「i 200」から「i 210」に変更。徐々に感触を得て「少しずついいショットが増えている。アドレナリンが出ると良くなってくるけど、後半は良くなり始めました」と笑顔で話した。

 昨季は賞金ランク44位で終え、今季は“最年長賞金シード選手”として戦う。今年5月で45歳になるベテランは、オフに“我慢”したことで好成績につなげる。「今年はケガをしたくないので、打ち込みを控えました」。今年に入ってショット練習は1日100球程度に抑え、その分、トレーニングやショートゲームの練習に割いた。ラウンドも9ホールを10回程度。今年初戦の明治安田生命レディス開幕2日前に初めて18ホールを回ったという。

 「今までは練習が好きで、これだ、というものをつかむまではどうしても終われないタイプで…年齢のことを忘れてやってしまっていた。こんなに何年もやっていて、まだ分からないのかというぐらい自分を追い込んでしまうタイプで。ようやくと言ったら恥ずかしいんですけど、ようやく自分のことを分かってきて、客観的に自分を見ることができるようになった。(体は)今年が一番いい感じですね」と笑った。

 前週のヤマハレディースでは24歳下の西郷真央が2週連続優勝を飾った。98年度生まれ“黄金世代”ら若い世代がツアーで台頭する。大山は「本当にすごいなと人ごとのように思っています。いろんな選手が次から次へと出てくるし。私が20代前半の時はあんなにいいプレーできなかったし、レベルがすごく上がっていると痛感しています」と感心しきりだった。

 それでも同じ戦場で競うからには、若手に負けていない。「今年の目標? やっぱり優勝したいですね」と表情が引き締まる。18年6月のヨネックスレディス以来、ツアー通算19勝目に視線を向けた。

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