【オーガスタ(米ジョージア州)5日=岩原正幸】米男子ゴルフのメジャー初戦、マスターズは7日(日本時間同日夜)から4日間、オーガスタナショナルGCで開催される。昨年の覇者・松山英樹(30)=LEXUS=は会場内で行われた歴代優勝者が集う大会前恒例の「チャンピオンズディナー」でアジア人初のホスト役を務めた。また、TBSで解説者を務めるプロゴルファーの芹澤信雄(62)が大会を展望した。第1日は日本時間7日午後11時45分にスタートする。
グリーンジャケットに袖を通した松山が堂々とホスト役を務めた。大会2日前の火曜夜に行われる恒例の夕食会には歴代王者30人余りが集結。大会公式SNSには、黄色のネクタイを身につけ、緊張した面持ちで記念写真に納まる松山の姿がアップされた。
松山が選んだメニューは和食中心で、前菜は刺し身と寿司(すし)、焼き鳥。メインは銀ダラのみそダレ焼き、宮崎和牛と豪華で、デザートには「あまおう」イチゴのケーキが並んだ。午前中の会見では「英語が話せないので、どういう雰囲気なのか分からないけど楽しみ」と話したが、グルメぞろいの王者たちの舌をうならせた。17年大会覇者のガルシア(スペイン)は「思い出に残る5つ星のディナーだ」と絶賛。12、14年大会優勝のB・ワトソン(米国)も「最高のスピーチをしたヒデキを誇りに思う」とツイートした。
歴代最多大会6勝のジャック・ニクラウス、同5勝のタイガー・ウッズ(ともに米国)らそうそうたる顔ぶれの中、大役を果たした。コース関係者によると、出席者は歴代王者とチェアマンだけ。蔵書などが置かれる「ライブラリー」と呼ばれる部屋で、通例は午後7時から始まり、約30分のカクテルパーティーで歓談後、記念撮影をし、料理が振る舞われるという。
11度目の出場で最も注目を集める特別な大会へ、この日は悪天候もあり練習場で軽めに調整した。予選ラウンドではツアー14勝のトーマス、昨年全米アマ覇者のピオット(ともに米国)と同組に入った。3月上旬に発症し、4週ぶり復帰の前週大会を途中棄権する原因となった首痛が心配されるが、「そんなに暗い感じではない。今日(5日)と明日を有効に使いたい」と前向き。史上4人目の連覇に向けた松山の挑戦が始まる。