女子「黄金世代」と同世代の23歳・大西魁斗が堂々の首位「目標は…優勝です」


7番、ティーショットを放つ大西魁斗(カメラ・宮崎 亮太)

7番、ティーショットを放つ大西魁斗(カメラ・宮崎 亮太)

◆男子プロゴルフツアー アジアパシフィックオープンダイヤモンドカップ  第2日(13日、茨城・大洗GC=7163ヤード、パー70)

 首位スタートの大西魁斗(ZOZO)が難関林間コースの大洗GCで5バーディー、2ボギーの67で回り、通算8アンダーで首位をキープした。大西がホールアウトした時点で2位とは4打の大差。プロ2年目の若手が初優勝に向けて突っ走っている。

 日本屈指の難コース、大洗GCに雨が降り続いた。それでも、大西は好プレーを連発した。スタートの10番、11番で連続バーディーを奪うと、波に乗り、67をマーク。大雨の厳しいコンディションについて「皆さん、同じですから。(雨で柔らかくなった)グリーンにボールが止まったので、タテの距離は合わせやすかったです」と冷静に話した。

 異色の経歴を持つ。5歳でゴルフを始め、9歳の時に語学力と練習環境を求め、母と米ロサンゼルスに渡った。13歳になるとIMGアカデミーで5年間、腕を磨いた。その後、南カリフォルニア大に進学。20年の全米プロ覇者のコリン・モリカワらと大学の試合で力を高め合った。米国滞在中は丸山茂樹に度々指導を受けた。

 昨年、プロ転向し、5月のゴルフパートナープロアマでツアーデビューを果たした。いきなり、大活躍し、4位で最終日を迎えたものの、米国から帰国した後の日数が、ツアーの新型コロナ感染症対策特別トーナメント規定に抵触すると判断されたため、棄権を余儀なくされた。アクシデントに見舞われたが、米国で磨いた実力は本物。今大会の目標を問われた大西は「目標は…」と一拍置いた後「優勝です」と言い切った。

 女子プロで畑岡奈紗(アビームコンサルティング)、渋野日向子(サントリー)ら多くの逸材が生まれている「黄金世代」と同じ1998年度生まれ。男子にも待望のヒーローが生まれつつある。

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