スポンサー8社の「ゴルフ天才少女」須藤弥勒 セントアンドリュースで将来の全英女子オープン優勝を誓う


「ゴルフの故郷」セントアンドリュースのスウィルカンブリッジで将来の全英女子オープン優勝を誓った須藤弥勒(提供写真)

「ゴルフの故郷」セントアンドリュースのスウィルカンブリッジで将来の全英女子オープン優勝を誓った須藤弥勒(提供写真)

 ゴルフ世界ジュニアメジャー4勝を誇り「天才少女」と呼ばれる10歳の須藤弥勒(ゴルフ5)は24日、英国スコットランドで、世界女子メジャーの全英女子オープン優勝を誓った。現在、弥勒はジュニア欧州選手権(31日~6月2日、英国ロイヤル・マッセルバラGC)に出場するため、英国スコットランドに滞在中。大会に向けた練習と調整の合間に車で約1時間30分の位置にある世界最古のゴルフコースのセントアンドリュースオールドコースを訪問した。男子の世界メジャーの全英オープンや女子の世界メジャーの全英女子オープンが開催されるコースに立ち「将来、ここで開催される全英女子オープンに優勝します」と高らかに宣言した。

 「ゴルフの故郷」と呼ばれる世界最古のコースのセントアンドリュースを訪れた弥勒は素直に喜びを爆発させた。世界で最も有名な橋のひとつの「スウィルカンブリッジ」で記念撮影。得意の「私がナンバーワンよ!」ポーズを決めた。

 「ゴルフを始めて、最初に読んだ漫画がちばてつやさんの『あした天気になあれ』でした。そこに描かれているセントアンドリュースを訪れることが夢でした。今でも夢みたいです」。弥勒は1番と18番を横切るように流れる小川のスウィルカンバーンに架かる石の橋に感動した。父・健一さんも「いつの日か、ゴルフ発祥の地に行きたい、と思っていました。まさか、これほど早くセントアンドリュースに来られるとは思いませんでした。感無量です」と話した。

 セントアンドリュースでは数年に一度、他のコースとの持ち回りで、全英オープンや全英女子オープンが開催される。今年の第150回全英オープンはセントアンドリュースで7月14~17日に行われる。すでに観客スタンドの一部が設置されており、普段よりもメジャー開催の雰囲気が漂っている。コースに隣接した博物館も見学。19年AIG全英女子オープンを制した渋野日向子の展示物などに見入った。「ますます、やる気になりました。将来、ここで行われる全英女子オープンで絶対に優勝します!」。将来の全英女子オープンに向けて「下見」を終えた弥勒は元気いっぱいに宣言した。

 将来の野望実現に向けてのステップとして、31日からジュニア世界メジャーのジュニア欧州選手権に挑む。

 ジュニアゴルフ界では、歴史や予選会を含めた参加人数の多さなどで、世界ジュニア(米カリフォルニア州サンディエゴ)、キッズ世界選手権は(米ノースカロライナ州パインハースト)、マレーシア世界選手権(マレーシア・ジョホバール)、ジュニア欧州選手権(英国スコットランド)が4大メジャーと言われている。弥勒は2018年と19年に世界ジュニアを史上最年少で連覇。2020年にマレーシア世界選手権で優勝。昨年はキッズ世界選手権を制した。これまで3タイトルで計4勝。今回、ジュニア欧州選手権で優勝すればメジャー5勝目で、史上初のジュニア4大メジャーのグランドスラム達成となる。「必ず優勝して史上初のジュニアグランドスラムを成し遂げたいと思います」と力強く話す。

 今年1月からアマ資格の規定が大幅に改定され、アマチュアゴルファーも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になり、10歳ながら抜群の存在感を持つ弥勒のもとにはオファーが殺到。その中で、ゴルフ専門店のゴルフ5と所属契約とマネジメント契約、家具などの企画・販売を行う国内有数の大手ニトリとスポンサー契約を結ぶなど、弥勒のスポンサー企業は計8社に及ぶ。ゴルフの故郷に立った弥勒の破天荒な挑戦は続く。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。10歳。2歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導で成長を続けている。17、18年に世界ジュニアゴルフで連覇。現在、ドライバーの飛距離は220~230ヤード。家族は父、元フィギュアスケート選手の母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。145センチ、52キロ。

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