松山英樹、メジャー最終日自己新の65で3差4位に 課題のパット好調「すごく自信」


◆米男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 全米オープン 最終日(19日、米マサチューセッツ州ザ・カントリークラブ=7254ヤード、パー70)

 6打差17位で出た松山英樹(30)=LEXUS=が今大会のベスト&メジャー最終日での自己最少スコア65と猛チャージ。5バーディー、ボギーなしで、日本人初のメジャー2勝目には3打届かずも、通算3アンダーで4位に入った。7月の全英オープン(英国・セントアンドリュース)で雪辱を期す。マシュー・フィッツパトリック(英国)が6アンダーでメジャー初優勝を飾った。

 奇跡の逆転を期待させる快進撃だった。松山は6打差を追って最終組の1時間45分前にスタート。歓声とともに、リーダーズボードを駆け上がった。18番で1メートルのパーパットを決めると健闘をたたえる大喝采を浴び、日焼けした頬を緩めた。1児のパパでもある日本のエースは13、17年大会最終日に続く3度目の“父の日ベストスコアチャージ”。最終的には3打及ばずも、日本男子最多9度目のメジャー10傑入り。「パットが入ってくれたのが良かった。すごく自信になる」と充実感を漂わせた。

 硬く速くなったグリーンで、課題とされてきたパットがさえ渡った。6番で60センチを沈めて第2ラウンド(R)の12番以来、30ホールぶりのバーディー。2つ伸ばして首位と5打差で前半を折り返した。後半は神がかった。12番で8メートル半の左に曲がるラインを読み切り、13番は12メートル、16番も6メートルの長いバーディーパットを次々とねじ込んだ。この日全体最少の25パット。「イメージが良かった。3日目まで全く入っていなかったのでびっくりする」と冗談交じりに振り返った。

 決して本調子ではなかった。4日間戦ったのは5月の全米プロ選手権以来。得意のショットは「完璧かと言われるとそうでもなかった」。クラブハウスリーダーとして小1時間待機したが、メジャー2勝目には届かず。「初日からもう少しでいいのでいいプレーができれば、まだプレーをしていたと思う」と反省点を口にし、コースを後にした。

 次のメジャーは7月14日開幕で、第150回記念大会で“聖地”開催の全英オープンだ。その前週には、近郊で行われる4年ぶりに7日開幕のスコティッシュオープンに出場し、リンクス対策を練る。聖地開催の全英は、15年に第2Rでベストスコア66をたたき出すなど18位で好相性と言える。「本当にいいプレーをすることだけ考えている。また次に勝てるように頑張りたい」。ゴルフ発祥の地で、日本男女初となるメジャー2勝目に挑む。

 ◆松山の4大メジャーでのラウンドごとのベストスコア この日で9度目の達成。〈1〉全米オープンは13年大会最終Rの「67」、17年大会第2Rの「65」、最終Rの「66」。〈2〉マスターズは15年最終R「66」、17年最終R「67」、21年第3Rに日本人大会歴代最少の「65」。〈3〉全米プロ選手権では21年第2Rに「68」。〈4〉全英オープンは“ゴルフの聖地”セントアンドリュースで行われた15年第2Rで「66」をマークしている。

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