シニアツアーのビッグトーナメントで７位に浮上した「最強シニアアマ」の水上晃男
◆男子プロゴルフ シニアツアー ファンケルクラシック 第２日（２０日、静岡・裾野ＣＣ）
首位と５打差の３０位からスタートしたアマチュアの水上晃男（５５）＝鷹之台ＣＣ、写真＝が、この日のベストスコアの６８で回り、通算３アンダーで首位と４打差の７位に急浮上した。今年の日本アマでは学生選手と堂々と戦い「日本最強シニアアマ」と呼ばれる男がシニアツアーのビッグトーナメントで存在感を発揮している。鈴木亨（５６）＝ミズノ＝が通算７アンダーで首位。
超名門コースのメンバーでプロ並みにうまい。世の中のサラリーマンゴルファーの理想のような存在の水上が大会を沸かせている。最終１８番パー５で下り４メートルの難しいバーディーパットを沈めて、通算３アンダーで７位に浮上。「そんなに上がったんですか？」と、自らも驚く快進撃だった。
包装用マテリアル・メーカー「イーパック」の専務取締役を務める５５歳は、昨年の日本シニアオープンで大会史上アマ最高の８位に食い込んだ。今年の日本アマでは最高齢ながらトップアマの学生たちと戦い、予選通過を果たした（５１位）。多くの大会で活躍し「最強シニアアマ」と呼ばれる。
平日は自宅庭にある「鳥かご」（練習場）でボールを打ち、土日はメンバーとして鷹之台ＣＣでプレーする。「５０歳を過ぎてからゴルフがうまくなりましたね」と柔らかな表情で話す。
レギュラー３２勝、シニア３勝の永久シードの尾崎直道に「何でプロにならなかった？」と問われたこともあるという。「プロになることは考えたこともありません。プロに嫌がられるアマがいいですね」と笑う。
シニアプロが目の色を変えて戦う今大会。水上は、まさにプロに嫌がられている。（竹内 達朗）