66で6アンダーの比嘉一貴、同組A・スコットに飛距離で圧倒されるも小技で奮闘「ウェッジでは負けたくない」


11番、ティーショットを放つ比嘉一貴 (カメラ・馬場 秀則)

11番、ティーショットを放つ比嘉一貴 (カメラ・馬場 秀則)

◆男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 日本オープン 第2日(21日、兵庫・三甲GCジャパンC=7178ヤード、パー70)

 今季3勝で賞金ランク1位の比嘉一貴(フリー)が5位から出て、6バーディー、2ボギーの66で回り、通算6アンダーで暫定首位に浮上した。6月のBMW 日本ツアー選手権森ビル杯に続く、メジャー年間2勝なら17人目(25例目、73年ツアー制施行後)。2日間同組で回ったマスターズ覇者のアダム・スコット(豪州)に刺激をもらった。

 出だしの10番でカラーから5メートルを沈めてバーディー発進。連続バーディー後の16番も5メートルのパーパットを沈めると、17、18番で連続バーディーと前半に4つ伸ばした。1番からの後半もパープレー。7番でグリーンを外したが、30ヤードから1メートルに寄せ、パーをセーブするなど66。「比較的フェアウェーから打てている。アイアンもそこそこ良い感じです。16番は、良い流れをそのままいけたので大きかった」と振り返った。

 予選ラウンド2日間は185センチ・75キロのスコット、ルーキーの中島啓太と回った。比嘉は、16年大会(埼玉・狭山GC)の練習ラウンドで「松山(英樹)さんとスコット選手の組に一緒に入れてもらった。その時のことを覚えていてくれてうれしかった」と笑顔。自身(158センチ)より身長が27センチ高いスコットは今週、71、72で通算3オーバー。比嘉は「飛ばしにいった時の飛距離がえげつない。(ティーショットで)50ヤード以上離された。ロングゲーム、ロングアイアンのうまさがすごい」と、世界的名手の印象を語った。

 国内の賞金トップは、ショートゲームを得意としており「(海外選手と)飛距離で競り合おうとは思わない。100ヤード以内、ウェッジでは負けたくない。体格差の関係ない部分ではリードしたい」と自信を見せた。ラウンド中にはスコットに平均飛距離を質問したといい、「(後半の)6番で聞いて、アイアンでも飛ばそうとして引っかけ始めた。聞かなきゃよかった」と苦笑した。「スーパースターと回れるのは刺激しかないですし、(スコットの)プレー以外の立ち振る舞いも勉強になった。(同組に)入れてもらえて感謝している」と述べた。

 6アンダーは金谷拓実と並び、暫定首位。同一年のメジャー複数回優勝なら、19年石川遼以来、17人目・25例目の記録だ。「まだ半分終わっただけ。予選を通れて良かった」と気を引き締めた。初日6アンダーのアマ・蟬川泰果、金谷と東北福祉大勢が上位を占める中、「僕は松山さんを見て、刺激をもらってきた。松山さんのように後輩をリードできる存在になれれば」と話していた。

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