渋野日向子、61位出遅れも観客5587人の「頑張れ」でスマイル復活…行列にビックリ「楽しんでできた」


笑顔を見せる渋野日向子(カメラ・今西  淳)

笑顔を見せる渋野日向子(カメラ・今西 淳)

 昨年大会覇者で5か月ぶりに国内出場の渋野日向子(23)=サントリー=は、1バーディー、3ボギーの74で2オーバー発進。首位と8打差の61位と出遅れた。この日は初日としては大会史上最多で、コロナ禍以降男女ツアーを通じて平日最多入場者数、5587人を記録。大勢のギャラリーに感謝を示し、2日目こそは本来のプレーを見せる。川崎春花(19)=村田製作所=ら3人が6アンダー66で首位。

 平日にもかかわらず来場した観客は驚きの5500人超え。渋野見たさにスタート前の練習場には人だかりができ、ラウンド中は一打ごとに大勢の人が動いた。「3パットして(気持ちが)ズーンとなることもあったけど、ギャラリーさんが『頑張れ』と言ってくれて切り替えられた」。後半の13番、1・5メートルのバーディーパットを沈めると最高の“しぶこスマイル”。予選通過の50位から圏外となる61位発進にも、5月以来の国内参戦を楽しんだ。

 初日として大会史上最多、コロナ禍以降で平日最多5587人が会場に詰めかけた。最寄りの埼玉・飯能駅からコースの往復シャトルバスは長蛇の列ができた。「1番の3打目地点から後ろを振り返った時、行列がすごくてビックリ。久しぶりの感覚ではなく、緊張感がありすぎた」と驚きながらも「その中で楽しんでできた」と振り返った。

 前週優勝の川崎、ポイントランク首位の山下美夢有(21)と回り、刺激を受けた。「一番年上なんだと、しみじみしながら回った。(2人とも)強気のプレーで、自分の若い頃より素晴らしいなと感じた」と率直な感想を口にした。

 この日の出来は「スタートホールで(1・5メートルが)入らなかったのが全てを物語る。引っかけのショットも気になった」と反省した。連覇は厳しいが、ラウンド後は暗くなるまで練習を続け「ディフェンディング(王者)なので予選を通らないと。2アンダー(70)は出したい」と巻き返しを誓った。(岩原 正幸)

 ◆入場者数 この日の5587人は、記録が残る1988年以降では、初日としては大会史上最多。今季のツアーでは5月のワールドレディスサロンパスカップ初日(5日・祝日)の7325人に続く2番目。平日では最多入場者となる。コロナ禍以降でも、平日の男女国内ツアーを通じて最多。

最新のカテゴリー記事