蟬川泰果、史上初デビューV&最多タイ3戦連続Vへ「モノにできたら格好いい」石川遼&浅地洋佑と同組


プロ転向の会見を行った蟬川泰果(カメラ・石田 順平)

プロ転向の会見を行った蟬川泰果(カメラ・石田 順平)

 男子プロゴルフツアーのマイナビABC選手権が3日から4日間、兵庫・ABCGC(7217ヤード、パー72)で開催される。1日の練習ラウンド後、31日にプロ転向を宣言した蟬川泰果(たいが、東北福祉大4年)が会見を行い、デビュー戦への意気込みなどを明かした。

 メジャーの日本オープンでアマチュアとして95年ぶり2人目の優勝、アマ初のツアーV2を達成した新星は「いろいろと取り上げていただき、うれしい気持ちと、ここからいい結果を出さないと評価されないという自覚が芽生えています」とプロになった心境を告白。ここまでのツアー2勝を地元・兵庫県で挙げ、さらに今大会は出身地の加東市での大会だけに「応援してくれている人は優勝しか期待していないと思うので、優勝を目標に頑張りたいです」とV宣言した。

 今大会では史上6人目で、日本人では青木功、尾崎将司、片山晋呉に並ぶ4人目のツアー史上最長の出場3戦連続優勝がかかる。さらに、日本ゴルフツアー機構(JGTO)発足後では、プロデビュー戦優勝となれば史上初。2戦目を制した松山英樹を越える最速Vとなる。蟬川は「記録がかかっているのは、チラッと聞いてはいました。すごく意識する部分はあります。そういう記録に挑めるのは、なかなかあることじゃないので、それをモノにできたら格好いいなと思いますね」と意欲をにじませた。

 この日発表された予選ラウンドの組み合わせでは、2008年大会覇者でツアー17勝の石川遼(カシオ)、昨年大会覇者でツアー3勝の浅地洋佑(フリー)との注目組に入った。蟬川は「(石川)遼くんや、浅地さんだったり、本当に有名選手と回れるのは、すごい光栄なことだと思います。そこで満足するんじゃなく、そういった選手たちとしっかり勝負して、勝っていけるように頑張りたいです」と気後れせず、力を込めた。

 2週前の日本オープンから、アマでラストとなった先週の常陸宮杯大学選手権を経て3週連続の試合。コンディションについては「体はグチャグチャですね。結構、首と肩に来るんです。今日、パッティングしていて、アドレスが結構クローズめに構えても、オープンスタンスになっていたりしていたので。体のゆがみがすごくあるので、直さないといけないなと思っています」と苦笑い。それでも、「トレーナーさんにケアを頼んだので、万全に調整してもらって臨めると思います。肩が痛かろうが、全然プレーはできると思っていますし、プロである以上、ギャラリーの皆さんが来てくれるなかで、どの試合でもしっかり持っていくのがプロなのかなと思うので。そのへんの自覚を持って臨みたいなと思っています」と意識の高さを示した。

 自身が思うライバルには、同学年の中島啓太(フリー)を挙げた。「彼はずっと、僕の上を行っていて、追いかけてきたので。これからも、絶対に啓太に負けたくないなと思っています」と宣言。さらに、人気で劣る現状の女子ゴルフに対しても「メチャクチャ、負けたくないです。プロとして勝負の世界に来た以上、負けたくない。自分なりにどんどん結果を残して、強さプラス、見たいなと思われる選手を意識しながらやっていきたいです」と男子ゴルフ盛り上がりの一翼を担えるよう、努力することを誓った。

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