鈴木愛「さいきさんに必死にかじりついた」今季初勝利に王手 18アンダーツアー新記録を樹立


2番ティーショットを放つ鈴木愛(カメラ・谷口 健二)

2番ティーショットを放つ鈴木愛(カメラ・谷口 健二)

◆女子プロゴルフツアー 大王製紙エリエールレディス 第3日(19日、愛媛・エリエールGC=6575ヤード、パー71)

 1打差首位で出た鈴木愛(セールスフォース)が7バーディー、ボギーなしの64をたたき出し、通算18アンダーで単独首位を堅持した。54ホールで「195」。昨年大会で優勝した原英莉花が持っていたツアー最少ストローク(パー71)の記録を4打更新し、今季初優勝に王手をかけた。「淡々とプレーしていたら、7アンダーだった。いいプレーができました」と満足そうに頰笑んだ。

 “ムービングサタデー”は、1打差2位につけた8歳上の藤田さいきと同組でのスコアの伸ばし合い。先に藤田が前半で5バーディーを奪い、鈴木は1打差2位で折り返した。「やばかった。さいきさん、めっちゃうまかった。プレーも早くて、リズムもいい。前半は置いて行かれそうになったけど、必死にかじりついていった」と一騎打ちになった胸中を振り返った。

 後半は実測137ヤードの12番パー3で8アイアンを振り抜き、ピンそば70センチにつけ、11番から13番まで3連続バーディー。藤田と首位に並んだ17番パー5で残り61ヤードの第3打を再び70センチに寄せ、単独トップで終えた。28歳は中堅世代となり、先輩と同組のラウンドは減ったというが、「私は人見知りなので、他の選手とあまり話せないけど、さいきさんはいっぱい話しかけてくれて、面白いことをしゃべってくれる。楽しく回れました。私は結構甘えるのが好きなので、先輩には甘えられて楽しいですね」と笑った。

 この大会は2位が5回。「渋野さんに負けた年(=19年)が一番悔しい」と明かす。昨年7月の資生堂レディス以来、1年4か月ぶりの優勝、そして次週の今季ツアー最終戦、JLPGAツアー選手権リコー杯(宮崎)へ、9年連続出場に向け「優勝は絶対に意識すると思うが、なるべく気持ちを抑えてプレーしたい。勝負をするならインコース。アウトはなるべくフラットな気持ちで、インに向かってどれだけ勝負できるか」と冷静に見据えていた。

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