日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は21日、都内で年間表彰式「JLPGAアワード2022」を開催した。今季最多タイの5勝を挙げた山下美夢有(みゆう、加賀電子)が最多の5冠に輝いた。年間最優秀選手賞(メルセデス・ランク1位)、賞金ランク1位、平均ストローク1位(69・9714)、JLPGA栄誉賞、メディア賞(ベストショット部門)を獲得。高級車の「メルセデス・ベンツEQE350+」を贈呈され、笑顔を見せた。
9月以降に3勝と年間を通して安定した活躍を見せ、「目標だった年間女王を達成できたのも、たくさんの方に応援していただいたおかげ。こんなに素晴らしい賞をいただけると思っていなかったので本当に光栄」と喜んだ。「来年はメジャーに挑戦したい。今年、全英に出てメジャーで勝ちたいと思った」と来季は積極的に海外に挑戦する。
12日には岸田文雄首相と官邸で面会し、ドライバーをプレゼントした。「私が使う(ロフト)8・5度のハードなものを渡してしまったので『難しいな』と言っていた(笑い)」と明かした。
今年の漢字一文字には「感謝の『感』」を挙げた。コーチの父と二人三脚で練習に取り組み「父がコースに来て、教えてくれなかったら、ここまで年間女王も取ることができていなかった」と振り返った。
来年取りたい賞には「ベストコメント賞」を挙げ「やっぱりそこ(トーク)が得意じゃないので、勉強してうまく話せるように。テレビ出演もさせていただいたり、話す機会が増えたら(うまく)話せるようになるのかな」と意欲を見せた。
オフに向け「もっと強い体を作りたい。トレーニングの質を良くしたい。体重も増えて、筋力アップできるように。課題はまだまだある」と見据えた。「家族旅行に行きたい」とも話し、祖父母を含め、有馬温泉(兵庫)に行く計画も明かした。
◆山下の主な記録
▼最多年間獲得賞金 2億3502万967円に積み上げ、15年のイ・ボミの2億3049万7057円を更新。20―21年シーズンの稲見萌寧は1シーズンを通じて2億5519万2049円だったが、単年だけでは2億2691万8833円(21年)だった。
▼年間平均ストローク60台 史上2位。日本人では初の60台となる69・9714。歴代1位は19年の申ジエの69・9399。今季はパーセーブ率(90・4835%)、パーオン率(75・1543%)、60台ラウンド数(50回)なども1位。
▼18ホールの最少ストローク更新 ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン第1日に「60」を記録。