男子ゴルフでアマチュアとして国内ツアーで2勝し、昨年プロ転向した蝉川泰果(22)が16日、東北福祉大の卒業式に出席した。「すごく濃い大学4年間だった。この4年間があったからこそプロゴルファーになれたと思う」と感慨深げだった。
大学時代で最も印象に残っている大会には、ツアー史上6人目のアマチュア優勝を達成した昨年9月のパナソニックオープンを挙げた。「試合でうれし泣きっていうのは生まれて初めてだった。あの試合が僕のなかでは一番印象に残っている」と振り返った。
総合福祉学部社会福祉学科を卒業した蝉川はゴルフでの活躍が認められ、管長賞と学長賞を受賞した。白い羽織に黒の袴(はかま)姿で登壇。「まずはプロとして1勝することが目標だが、去年よりインパクトを残せる活躍ができるように頑張ろうという気持ちがまた芽生えた」と気持ちを新たにした。
蝉川がイメージする「去年以上のインパクト」とは賞金王を指す。「アマチュアのときに2勝できたんだから、3勝、4勝とできるように。賞金王になれば、それ以上のインパクトがある」とキング取りを目指していく。
米ツアー挑戦への思いも、さらに増した。1月から3週連続で出場し、結果はソニーオープンが67位、ザ・アメリカンエキスプレスは予選落ち、ファーマーズ・インシュランス・オープンは67位だった。「生半可な気持ちでやれるような所ではないというのは、すごく自分のなかで感じた」とし、「やっぱりアメリカで戦いたいなと言う気持ちが強くなった」と語った。
日本ツアーは30日開幕の東建ホームメイトカップ(3月30日~4月三重・東建多度CC)から新シーズンを迎える。「去年プロになってから優勝することができなくて、優勝っていうのが、どんな感じだったかなってちょっと忘れちゃっている。どこまでやれるかすごく不安な気持ちがいっぱいだけど、いいスタートを切れるように頑張りたい」と開幕ダッシュを誓った。