◆男子プロゴルフツアー ▽関西オープン 第3日(15日、大阪・泉ケ丘CC=7051ヤード、パー71)
アマチュアとして国内ツアーで2勝し、昨年プロに転向した蝉川泰果(たいが、22)=フリー=が9バーディー、2ボギーの64で回り、通算13アンダーで単独首位に浮上した。悪天候の中、首位と4打差の12位でスタートしたが、後半に猛追しプロ初勝利に王手をかけた。ツアー通算18勝の石川遼(31)=カシオ=は、2オーバーの73で回り、連続60台ラウンドは「15」でストップ。並んでいた国内ツアー記録の更新はならなかった。
待望のプロ初勝利は目の前だ。22歳の蝉川がバーディー量産でついに単独首位に躍り出た。雨が降り、飛距離が出にくい難コンディション。ライバルが苦戦する中、リーダーボードを駆け上がった。11番では、5メートルのパットを沈めて連続バーディー。プロ転向後のベストスコア64に「パッティングがすごくよかった。自信を持って振りきれている」と胸を張った。
前日まで硬かったグリーンは水分を含み、球が転がりにくくなった。傾斜の上部にカップが切られたホールが多く「ショットで攻めすぎず、パットで勝負しよう」とラインの読みやすい場所に狙いを定めた。軌道の高いショットで、パットを決めやすい位置へと確実に球を運び、9バーディーの大半を、上り4~5メートルのパットで奪った。
前回大会は、最終日最終組で回りながら、77と崩れて17位に終わった。悔し涙から1年。「自信をつけるきっかけにもなったのと、悔しい思いをしたこの試合で、優勝したいという気持ちはすごくある」とリベンジに燃えた。(瀬川 楓花)