金田直之、プロ7年目でツアー2戦目27歳が首位タイ発進…難コースで65「自信に」


2番、ティーショットを放つ金田。首位タイ発進した(カメラ・馬場 秀則)

2番、ティーショットを放つ金田。首位タイ発進した(カメラ・馬場 秀則)

◆男子プロゴルフツアー 中日クラウンズ 第1日(27日、愛知・名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70)

 プロ7年目の金田直之(27)=美里ゴルフセンター=が6バーディー、1ボギーの65で回り、5アンダーで首位発進した。祖父がプロゴルファーというゴルフ一家で育ったイケメンが、名門の和合コースを攻略。プロでレギュラーツアー2戦目Vなら松山英樹に並び、日本人最速の記録達成となる。吉田泰基(たいき、25)=東広野GC=も首位に並んだ。

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 無名の27歳・金田が歴史ある大会で、リーダーボードのトップに名乗り出た。「朝の1打目は緊張した」。1番で5ウッドを振り抜き、フェアウェーへ運ぶと「心の中で余裕ができた」。バーディー発進すると、7番からは得意のショットをピンに絡め、3連続バーディー。難コースの和合を65で回り「今日みたいなプレーができて、自信になった」と端正なマスクをほころばせた。

 祖父・伊能一郎(77)はプロゴルファー。父・金田二郎さん(57)は日大ゴルフ部出身で、通算6勝の川岸良兼の同期で、卒業後には川岸のキャディーや、同30勝の倉本昌弘のマネジャーも務めたという。しかし、小さい頃は祖父経営の練習場(千葉・柏市の美里ゴルフセンター)で遊ぶ程度で主にサッカーをプレー。地元のJクラブ・柏のFW玉田圭司に憧れ、少年団ではウィングで活躍し、Jリーガーも夢見ていた。

 中学に進むと「自分次第でどうにでもなるので、面白いなと思うようになった」と本格的にゴルフの道へ。大学4年時の2017年にプロ転向し、ようやく7年目の今季、3月に行われた今大会の予選会を勝ち上がりレギュラーツアー2戦目出場のチャンスをつかんだ。

 2週前の関西オープンは予選落ち。今週は初日首位発進にも「こういう名誉な大会に出場するだけでも経験になる。いろいろな選手と回って勉強したい」と謙虚に言った。ジュニア時代から知る通算6勝で1学年下の星野陸也(26)との対決を待ちわびた。

 予選会を経ての優勝なら大会初。13年の松山英樹に並ぶプロ転向後、ツアー2戦目Vも日本人最速記録(1999年以降)となる。「まだ3日も残っているが、せっかくなので良い1週間にしたい」。73年のツアー制後、男子ツアーではこれまで399人の優勝者が誕生した。金田が400人目の節目に名を刻むチャンスが訪れた。(岩原 正幸)

 ◆金田が優勝すれば達成する記録

 ▽予選会からは大会初 3月1、2日に行われたCBCチャレンジを制し、本戦出場権を獲得。

 ▽プロ転向後2戦目では日本人最速タイ 99年の日本ゴルフツアー機構(JGTO)発足後で、松山の2戦目(13年つるやオープン)に並ぶ。

 ▽73年以降、ツアーで400人目の優勝者 今大会初優勝者が誕生した場合。1人目は73年中日クラウンズの青木功。

 ◆金田 直之(かねだ・なおゆき)1996年2月26日、千葉県生まれ。27歳。10歳からゴルフを始める。拓大紅陵高の2012年、関東高校選手権で優勝。アマ時代はツアー1試合に出場(13年、予選落ち)。中央学院大4年時の17年にプロ転向。22年末のQTで初めてファイナルに進出し、27位。得意クラブはアイアンとウェッジ。ドライバーの平均飛距離は290ヤード。家族は両親と弟。174センチ、70キロ。

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