◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン 第2日(29日、千葉・浜野GC=6656ヤード、パー72)
6位で出た木戸愛(33)=フリー=が4バーディー、ボギーなしの68で回り、通算7アンダーで、首位に2打差の3位に浮上した。2012年サマンサタバサレディース以来となる10年282日ぶりの復活優勝へ、逆転を狙う。66をマークした穴井詩(35)=ゴルフ5=が9アンダーで単独首位。今季2勝目、通算5勝目に王手をかけた。
18番パー5。木戸は70ヤードの第3打を1メートルにつけてバーディーで締めた。ツアー7勝の佐伯三貴(38)に弟子入りしてから3年。「三貴さんと取り組んできたことが形になってきた」と笑みが漏れた。予選会に失敗し、主催者推薦に頼る今季は予選落ちが続いていたが、今大会は一変。強風の中、ボギーは36ホールで1つだけと安定したプレーが光る。
8試合中3試合で30代が優勝と、ベテランが躍動中の今シーズン。33歳の木戸にもチャンスが巡ってきた。「先輩たちが頑張っている姿が本当にかっこいいので、私も頑張る」と気合十分。元プロレスラーの父・修さんはいつも「自分の目標に集中して、やるだけやりなさい」と励ましてくれる。「いい報告をしたいな」と恩返しを誓った。
10年282日ぶりなら1988年のツアー制施行後、歴代3番目のブランクVとなる。「優勝したいという思いが強い。明日も目の前の一打に集中して頑張りたい」。プロ16年目。父譲りの“いぶし銀”のプレーで、悪天候予報の最終日を戦い抜く。(高木 恵)