松山英樹、33位から1差2位浮上!ショットとパットかみ合い7バーディー「1つでも伸ばしていけるように」


◆米男子プロゴルフツアー メモリアル・トーナメント 第2日(2日、米オハイオ州ミュアフィールドビレッジGC=7571ヤード、パー72)

 33位から出た21年マスターズ王者の松山英樹(31)=LEXUS=は7バーディー、ボギーなしでこの日のベストスコア65をマークし、通算7アンダーで首位と符号で決勝ラウンドへ進んだ。2014年にツアー初優勝を飾った思い出の大会で、22年1月のソニー・オープン以来となるアジア人単独最多のツアー9勝目を懸けて週末を戦う。比嘉一貴(28)=フリー=は76と落とし、4オーバーで予選落ち。ジャスティン・サー(米国)が首位。

 バーディーを重ねる歴代王者・松山に向けられた歓声は、ホールを追うごとに大きくなっていった。ボギーなしの65で33位から急浮上。昨年4月のマスターズ以来となる2位以上での決勝進出を決めた。「ショットもなんとなくついていたし、パットも前半良かったのでスコアが伸びた」。米ツアー公式サイトのトップページにも掲載された、ひげをたくわえた貫禄あふれる姿で淡々と振り返った。

 ショットとパットがかみ合った。インから出ると、11番パー5で101ヤードの第3打を50センチにつけてバーディーを奪い加速。「今日の前半の感じが一番、やりたいことはできているのかなという感じ」。前半で4つスコアを伸ばして2打差2位で折り返すと、後半5番パー5で83ヤードの第3打を90センチに絡めて5アンダーに。7番パー5でピン上7メートル半をねじ込み首位を捉えると、8番パー3ではピン下10メートルのフックラインを読み切る連続バーディーで、単独トップでホールアウトした。

 4月のマスターズ後、首の治療で日本に一時帰国。5月のAT&Tバイロン・ネルソンで5週ぶりに実戦復帰し、メジャーの全米プロ選手権は29位。練習量を徐々に増やしながら、ショットの感覚を取り戻そうとしている。「(ショットは)悪くないけど、距離感は首を痛めてからスピードがなかなか戻って来ない。アイアンの距離感は苦しいけど、それを計算してできた時はうまくいっている」。本調子とはいかない中でもパーオン率は88・89%。優勝争いに割って入った。

 14年にツアー初勝利を挙げた大会で、1年5か月ぶりの勝利を視界に捉えた。後続にはマキロイ、スピース、ラームといった強敵が控える。「久々にいい位置で週末を迎えるので、まず1つでも伸ばしていけるようにしたい」。崔京周(韓国)と並ぶアジア勢最多の通算勝利数を、単独トップの9勝目に塗り替える。

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