11歳の「ゴルフ天才少女」須藤弥勒 男子レギュラーツアー1勝の菊池純と好勝負


プロパッティングツアーで熱戦を演じ、共に2位タイとなった須藤弥勒(左)と菊池純(提供写真)

プロパッティングツアーで熱戦を演じ、共に2位タイとなった須藤弥勒(左)と菊池純(提供写真)

 史上初のジュニアゴルフ世界4大メジャーのグランドスラムを達成し「天才少女」と呼ばれる須藤弥勒(ゴルフ5)が1日、茨城・金砂郷CCで行われたプロパッティングツアー第16戦で2打差の2位タイと健闘した。男子プロゴルフのレギュラーツアー1勝(07年サン・クロレラクラシック)の菊池純(EUROZ GOLF)も参戦して弥勒と同じく2位タイ。優勝は台湾女子ツアーなどで活動する宮崎千瑛だった。

 パッティングツアーは、その名の通り、パットだけのグリーン上の勝負。約2メートル~約20メートルの距離で18ホールが設定され、パー36の予選ラウンドを行う。上位6人(首位と2打差以内)が予選ラウンドの成績を持ち越して3ホールの決勝ラウンドで最終順位を決める。

 第16戦では宮崎が5アンダーで首位。菊池は1差2位、弥勒は2打差5位で、それぞれ決勝ラウンドに進出した。難設定の決勝ラウンドをパープレーでしのいだ宮崎が逃げ切り勝ち。スコアをひとつ落とした菊池とパープレーで回った弥勒はともに2位タイの熱戦を演じた。

 「男子のレギュラーツアーで優勝している菊池さんは常に落ち着いていました。このような選手がレギュラーツアーで勝てるんだ、と勉強になりました。その菊池さんといい勝負ができて自信になりました。私も近い将来、女子のレギュラーツアーで優勝を目指します」。百戦錬磨の49歳、菊池と好勝負を繰り広げ、ラウンドの前後では記念撮影をするなど交流を持った11歳の弥勒は充実感あふれる表情で話した。

 弥勒は将来を見据えてパットの技術を磨くため、2年前から同ツアーに参戦。6月11日に北海道・早来CCで行われた第13戦で念願の初優勝を飾った。「これからもパッティングツアーで、菊池さんや宮崎さんと勝負して、パットの腕を上げたい」と意欲的に話した。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。11歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17、18年に世界ジュニアゴルフで連覇し、頭角を現す。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。昨年8月に横峯良郎氏に弟子入りした。現在、ドライバーの飛距離は約230ヤード。昨年、アマチュア資格の規定が大幅に改定され、アマチュアゴルファーも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで所属契約のゴルフ5をはじめ、12社・団体とスポンサー契約した。家族は父、元フィギュアスケート選手の母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。

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