国民体育大会(10月7~17日)に先駆け、会期前競技会が16日、鹿児島県で開幕する。20日から行われるゴルフ女子に、札幌光星高1年の斎藤碧夏(15)が初出場する。5月の道女子アマで2位となり代表枠をつかみ、日本女子アマも経験。プロトーナメント3試合にも初参戦するなど、多くの学びを得た。今季最後の全国舞台を、さらなる飛躍につなげる機会とする。
北海道代表として臨む初舞台へ、斎藤が胸を躍らせた。「いままで団体戦を全国大会で戦ったことがないので。すごく緊張してます」。2人の大学生とともに戦うラウンド。「自分のできることをしたい」と今後のゴルフ人生につなげていく。
「昨年まではそこまで成績を残せていなかった」斎藤の変化のきっかけは昨年12月。日本代表コーチなども務めた岩本砂織プロに師事した。「それまで何となく回っていたが、練習ラウンドでの情報収集の大切さを教えてもらって。スイングだったり形ばかり気にしてたのが、コースに行ったらコースと戦うことしか考えなくなった」。天気や風向きに敏感になり、本番を見据えた行動に変えた。今年3月の全国中学校選手権で2位となり「全国に行っても自分は戦えるんだって思えた」と効果を強調した。
プロトーナメントにも初出場し、3試合を戦った。全て予選落ちも「悔しかったというより感じられた物がたくさんあった」と収穫は多かった。「一番の違いはパター。プロはチャンスでしっかり決める。重要な場面で決められる選手になりたいと思った」。カップの奥にパター1本分の目印を置き、範囲内でなければやり直す練習を続けるなどし、課題修正を図っている。
小2で初めて大会に出た。父が設定したスコアを上回ればディズニーランドに行けたが、遠く及ばなかった。「それが悔しくて」はまったゴルフは、いまや生活の中心になった。「24時間の中でいかに濃いゴルフの時間を過ごせるかが毎日楽しみ。食べるのも何時から練習があるからこうしようとか、勉強も練習があるから今やらなきゃとか。時間を無駄に使わずに、自分の計画通りになって早く寝れた時とか『自分すごい』って。そういう場面で興奮してます」と笑った。ゴルフ愛に満ちあふれた斎藤が、今年最後の全国舞台でも、成長につなげる何かを追い求めていく。(砂田 秀人)