
長野泰雅
◆男子プロゴルフツアー パナソニックオープン 第3日(23日、兵庫・小野東洋GC=7113ヤード、パー72)
2打差2位で出た本大会初出場の長野泰雅(たいが、20)=福岡地行=が7バーディー、3ボギーの68で回り、通算16アンダーで初日から首位の宋永漢(ソン・ヨンハン、32)=韓国=と並んで首位に浮上した。20歳141日でのツアー初優勝となれば1973年のツアー制施行後、歴代6位の年少記録となる。同じく2位で出た永野竜太郎(35)=フリー=は4バーディー、2ボギーの70。2打差3位から最終日逆転で、プロ16年目での初Vを狙う。
2年連続の“タイガ”の大会制覇へ、長野が王手をかけた。16番。5メートルのバーディーパットを沈め、首位に並んだ。「ドライバーは(一度も)持っていないが、第1打が左右に行った」。風に苦しみながらも踏ん張り、自己最高の2位に入った5月の「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品」以来、2度目の最終日最終組に入った。
プロ3年目の悲願に立ちはだかるのは苦手な風だ。「自分は(右に打ち出して左へ落ちる球筋の)ドローなので、左風は捕まえ過ぎてしまい好きじゃない」という。「取れるホールで取れれば」と風向き次第で臨機応変に攻守を組み立てる。
大会初出場初Vとなれば21年の中島啓太(23)、22年の蝉川泰果(たいが、22)に続き3年連続3人目となる。蝉川は昨年大会以降、史上初のアマ2勝目も達成するなど飛躍。勝ちたい気持ちを「100%」と即答した長野。4打差以内に10人が並ぶ混戦を、好調なパットを武器に20歳が幕引きする。(瀬川 楓花)