◆女子プロゴルフツアー 富士通レディース 最終日(15日、千葉・セブンハンドレッドC=6697ヤード、パー72)
最終ラウンドはコースコンディション不良のため、競技中止となった。36ホールに短縮となり、19歳の桜井心那(ここな、ニトリ)が通算12アンダーで優勝した。今季4勝目。宮里藍、畑岡奈紗に次ぎ史上3人目の10代4勝を達成した。「この試合は優勝を狙っていたのでうれしい。(競技短縮も)優勝は優勝なので自信を持っていきたい」と喜びを語った。「ビッグスコアを出して優勝には憧れはあった。今回はそういう感じで勝てて、新しい優勝の仕方を経験できた」とさらなる収穫を得たという。
14日の第2ラウンドでは、9バーディーで自己最少に並ぶ63をマークし単独首位に立った。最終18番で6・5メートルをねじ込みバーディー締め。第1ラウンドはボギーだった18番を「イーブンに戻したい」という気持ちが“ウィニングパット”へとつながった。前日から大雨予報で、多くの選手が「最終日はできるかわからない」と口にしていた。桜井もその一人だ。「昨日、首位に立って、今日の天気が予報では(試合が)なさそうな感じだった。しっかり伸ばして首位に立てたのは大きかった」と振り返った。
7月の資生堂レディスでツアー初優勝を挙げてから、4か月足らずで4勝を達成。「初優勝してから優勝する力がちょっとずつ、ついてきている。自信がついた」。技術的にも精神的にも成長を実感している。
8月には自身初の海外メジャー・AIG全英女子オープンに出場。「海外で活躍している日本の選手を間近で見ることができた。こういう世界を目指して私もやらないといけない。基準をもっと上げなければいけない」と多くの刺激を受けたという。海外志向が強く、来月2日開幕の米女子プロゴルフ協会公式戦・TOTOジャパンクラシックVにも意欲を見せた。「将来はUSLPGA(米女子プロゴルフツアー)で戦いたい。TOTOで勝てば出られる権利がある。優勝して行くのが一番いい」。国内4勝を上げたばかりの19歳の視線は、米国へ向いている。