◆米男子プロゴルフツアー ZOZOチャンピオンシップ 第3日(21日、千葉・アコーディア習志野CC=7079ヤード、パー70)
2打差3位で出た小平智(Admiral)が2バーディー、1ボギーの69で回って通算6アンダーとし、トップと3打差5位のV圏内に踏みとどまった。
土曜日の最終組を回りながら、小平は心地よい緊張感に包まれていた。「優勝争いをしている感覚は、今感じている。そういうなかでできていることが幸せ」。日本人5人目となる米ツアー初優勝を飾った2018年RBCヘリテージから5年。久々にトップの背中が見える位置で、最終日を迎える。
6番パー5、97ヤードの第3打を56度のウェッジでピン奥2メートル強につけた。7番パー3はピッチングウェッジで4メートルに運び連続バーディー。「落ち着いて前半からできた。後半は苦しいゴルフだったが、なんとか耐えられた」。11番で3メートルをねじ込みパーをセーブするなど、最後まで食らいついた。
今年に入り、新たな出会いがあった。横綱・照ノ富士との交流が始まった。共通の知人を介して食事に行ったことがきっかけだ。「自信を持っていて『負けない』という強い気持ちを普段から感じる。年も近いし刺激を常にもらえている」。積極的に他競技の選手と接することで、一流の意識や考え方を学んでいる。
来季の出場優先順位を上げるための7試合の秋季シリーズは、今大会を含め残り4試合となった。125位までがシードを獲得するフェデックスカップポイントランキングは現在183位と苦戦中。「チャンスを是が非でもものにしたいという思いで一打一打やっている」と力を込めた。
ホールアウト後、日が暮れた練習場で一人球を打ち続けた。「明日も緊張すると思うけど、いいゴルフをして自分の自信に変えて、またアメリカに戻りたい」。丸山茂樹、松山英樹以来となる米ツアー複数回優勝へ、3打差を追う。