西郷真央、ドライバー大活躍で1年半ぶり復活V…絶不調ショットから復調「つらかった思いこみ上げてきた」


復活Vを果たした西郷真央(カメラ・安藤 篤志)

復活Vを果たした西郷真央(カメラ・安藤 篤志)

◆女子プロゴルフツアー 伊藤園レディス 最終日(12日、千葉・グレートアイランドC=6741ヤード、パー72)

 2打差の首位で出た西郷真央(22)=島津製作所=が5バーディー、1ボギーの68で通算16アンダー。2位に3打差をつけて、昨年5月のブリヂストンレディス以来、約1年半ぶりとなる復活の6勝目を飾り、声を震わせた。昨年末にティーショットの絶不調に陥り、どん底からよみがえった。30日からは来季米ツアーの出場権をかけた最終予選会(米アラバマ州)を控え、夢の海外挑戦へ弾みをつけた。

 西郷は18番で1メートルのパーパットを沈めると、右手で顔を覆った。「つらかった思いがこみ上げてきた。苦しい時間が長く、勝てないんじゃないかって。こうしてまた優勝できてうれしい」と何度も声を詰まらせた。

 2打差首位で出て、一時は千葉・麗沢高の1年先輩・吉田優利(23)に1差に迫られた。だが、12、15番のバーディーで終わってみれば快勝。1年半ぶりの6勝目を「これまでとは、また違った気持ち。一番うれしかった」とかみ締めた。

 昨年序盤から首を痛めた影響で少しずつスイングに狂いが生じた。同11月の最終戦は4日間35オーバーの最下位。オフに入り、自身のメモやスイング動画を見直し、懸命に復調を模索した。もともと練習量の多いタイプが、さらに練習時間を増やし、グリップはすり減り、時に悔し涙も流した。今年夏にスポット参戦した海外メジャーで2度の30位台と光が見えた。

 今大会で活躍したクラブを問われ「ドライバーです」と即答した。月末からは米ツアー予選会に臨む。「すごく自信につながる」。苦難を乗り越え、強さを取り戻した。(岩原 正幸)

最新のカテゴリー記事