石川遼、5差9位の吉兆「68」発進 「本当に楽しみ」優勝した15、19年の初日と同スコア


17番、ティーショットを放つ石川(カメラ・竜田 卓)

17番、ティーショットを放つ石川(カメラ・竜田 卓)

◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第1日(30日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 15、19年大会優勝の石川遼(32)=カシオ=は史上7人目の大会3勝目に向け、両大会と同じ「68」で回り、5打差9位発進となった。

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 16番で詰めかけた大勢のギャラリーを沸かせた。ニット帽をかぶった石川の7メートルのバーディーパット。「入れー!」「入ったー!」の大合唱に、右手を上げて応えた。首位と5打差の9位発進で、68は優勝した15、19年の初日と同スコア。「こういうのって、言った瞬間に意味がなくなってしまう(笑い)」と“吉兆ムード”を軽妙に否定しつつ、「順位的には悪くないと思う。そんなに悪くない感じでできている。明日につながるプレーができた」。上々の滑り出しに笑みが漏れた。

 2番でピン奥から5メートルを沈めてバーディーを奪うと、6番パー5はピン左奥4メートルに2オン。イーグルパットこそ決まらなかったが、スコアを伸ばした。9番で1メートルのパーパットがカップに蹴られる場面もあったが「しっかり打てていた。パッティングはずっと良かったし、そこからも自信を失わずにできた」。15、17番でともに20メートルを超える距離から1メートルに寄せるなど、一日を通してロングパットのタッチが合っていた。

 16歳だった07年に初出場し、今年で14回目になる。出場選手の平均年齢29・93歳を上回り、「あっという間だった」と振り返った16年。若手から中堅に立ち位置は変わった。「ずっと年上の人ばかりだったので、敬語を使われるとか、『おはようございます』と言われることが、まだしっくりきていない」。そう笑いつつ、近年の20代の躍進から受ける刺激は大きい。

 「本当にレベルが上がってきている。勢いだけじゃなくて、どの選手もとってもうまい」。今季優勝者や賞金ランク上位者30人が集った第60回の記念大会で、実力ある若手たちが好スタートを切った。「日曜日に上位で争いたいので、そこにつながる金曜日、土曜日にしたい。本当に楽しみ」。史上7人目の大会3勝へ。経験と技をフル活用しながら、トップとの差を詰めていく。(高木 恵)

 ◆石川の優勝VTR

 ▼15年大会 初日を68で、首位と4打差の9位スタート。2日目も68で首位に並んだ。3日目にベストスコア63をマーク。3打差で単独首位に立つと、最終日は6バーディー、3ボギーの67で回って通算14アンダーで通算13勝目。国内メジャー初制覇となった。

 ▼19年大会 初日を68で、首位と3打差の8位で滑り出すと、2日目は70で8位をキープ。3日目に68で2打差の5位と追い上げた。最終日は7バーディー、3ボギーの66で回り、通算8アンダーで並んだB・ケネディ(豪州)とのプレーオフへ。3ホール目で2.5メートルのバーディーパットを決め、15年以来の大会2勝目。

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